紅ちゃん推しには負けない ページ5
朝餉をいただきに行くと私の他にも家や店を焼失してしまった人たちがお世話になっていて、朝から本当に…本当に騒がしかった！
「お！Aちゃんじゃねぇか！今日もべっぴんだな！」
「紅丸とはもうくっついたのかい？」
「紅ちゃんみたいな良い男なかなかいないよ〜！」
「紅丸ちゃんが狙ってなかったら、ウチの息子紹介したかったんだけどねぇ」
「化粧っ気なくてもこんな別嬪なんだから、そりゃ紅ちゃんもほっとかねぇわな！」
お、おおふ…。朝から紅ちゃん推しがほんとすごいな…。
「あはは…」と苦笑いでとりあえずやり過ごす。
それに若い女性にはみんな別嬪さんって言うの知ってますからね！
私はそんなことで浮かれませんよ。
そして紅ちゃんを応援する会のみんなには申し訳ないけど、私から新門さんに話しかけるのは大体お仕事のときですからね。そうなんですよ！
と、いうわけで出来る限りの仕事をすべく新門さんを探す。
A「あ、新門さーん！いまお時間ありますか？」
紅丸「どうかしたか？告白か？」
A「違います。纏の使い心地どうかなって思いまして。改良できるところはしたいですし」
紅丸「あぁ、そうだな…」
そう言ってコレをこうして欲しいとか、コレがもっとこうだったら良いなぁとかだけど無理はしなくて良いとか色々と話してくれた。
こういうところ素敵です新門さん。
A「ありがとうございます！火消ししてる新門さんとってもカッコイイので少しでもお力添えできるように改良してみますね！では！」
帰ろうとした瞬間、腕を掴まれていたらしい。
紅丸「おい待ちやがれ、今のもう一回」
A「ん？あ、はい！改良がんばります！では！」
紅丸「…はぁ、…いやいやちげェよ」
A「……あ、え？…ちがう？」
紅丸「A…テメェ今絶対気付いただろ？すっとぼけんじゃねェ」
A「……そんなんじゃないですけど…、カッコイイって言われたのが嬉しいなんて、紅ちゃんは随分可愛いですね？」
紅丸「ンな！！！…A、お前覚えとけよ」
A「うん、忘れないようにしておきますね。これからもどうぞウチの纏をご贔屓にお願いいたします」
ただなんとなく。なんとなく答えを出さずにスルーし続けるのは意地悪などではないんですよ、新門さん。
貴方には伝わる日なんて…こないだろうけれど。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 372人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
nami - すごく面白かったです (2021年11月24日 6時) (
レス) @page22 id: 93df0e8b1f (このIDを非表示/違反報告)
くれぱす(プロフ) - ウェーイ！さん» ありがとうございます…！はしゃいでいただけるなんて嬉しくてとても励みになります…！ゆっくりではありますが更新してきますのでよろしくお願いしますっ！ (2020年11月24日 19時) (レス) id: c434d387fe (このIDを非表示/違反報告)
ウェーイ！ - くれぱすさんこの話すんごくおもしろいですね！！！！読んでいて一人ではしゃいじゃいました！これからも頑張ってくださいね！！！！応援してます！！ (2020年10月11日 14時) (レス) id: 3ff1dcbf2a (このIDを非表示/違反報告)
くれぱす(プロフ) - kinatuさん» ありがとうございます！！！亀更新で恐縮ですが楽しみにしていただけているなんて…とても励みになります！^o^ (2020年8月16日 23時) (レス) id: c434d387fe (このIDを非表示/違反報告)
kinatu - いつも更新楽しみにしています……!!これからも頑張ってください(^-^)! (2020年8月10日 0時) (レス) id: cc55b480f0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：くれぱす | 作成日時：2020年8月2日 2時
