21-1:スリザリンの噂 ページ25
退院してからは平和な日が続いた。
ルーピン先生の授業は面白かったし、三年生の授業でスネイプ先生になったというまね妖怪ボガートの授業は学年末にしようと約束してくれた。
そして相変わらずドラコは、腕を包帯で吊るしていた。
「あいつの怪我なんてもう治ってるのに…！」
「何とか言って、包帯を外させてよ真緒」
ハリーとロンが荒々しく座って、真緒に非難の目を向けて頼んだ。
真緒は「頼んでみる…」と引きつった顔で頷いて「ところでハーマイオニーは？」と聞くと、ロンが鬼のような形相で「知るもんか！」と声を張り上げた。
「真緒、ロンはスキャバースのことでハーマイオニーと喧嘩中よ」
「え、また？」
教えてくれたジニーに真緒は目を見開いて答えた。
隙あらばスキャバースを狙うクルックシャンクスと飼い主であるハーマイオニーに、ロンはあたりが強い。
ジニーによると、ハーマイオニーの方は休む間も無く、詰まった授業やヒッポグリフの裁判の準備で余裕がないらしい。
(確かに、いつ見ても忙しそうに見える…)
現にハリー達が来るより先に手早く食事を済ませて切り上げていったと思い出しつつ、真緒は紅茶を飲み干した。
＊
「ねえ、ドラーーー」
「あーら土御門、またドラコのこと追いかけてるわけ？」
「え？」
廊下に一人でいるドラコを見かけた真緒が、ロンに言われたことを思い出して声を掛けたその時だった。
いつぞやの�爛僉璽�ンソン�瓩�目の前に現れた。
「だから言ったでしょ？ドラコに付きまとってるのよ」
「違ーー」
「医務室で迫ってたって噂は本当だったのね」
取り巻きの女の子達にも言われ、真緒は何とか言ってという意味でドラコを睨みつけた。
「悪いな真緒、話なら後で聞いてやるよ」
「なっ！」
ドラコの口振りはパーキンソン達の言葉を認めるかのようで、真緒は憤慨しながらその場を立ち去った。
「何が！話なら、後で、聞いてやる、よ！！」
枕を叩きながらふるふると震える真緒に、ジニーは恐る恐る何があったのかを尋ねた。
真緒が説明をすると、肩を竦めて口を開く。
「貴女がドラコに言い寄ってるって噂を三年生の間に広めてるって聞いたわ」
「何で教えてくれなかったの？！」
「スリザリンだけで、他の生徒はろくに信じちゃいなかったからよ。放っておくに越したことはないわ」
こともなげにジニーは言うが、真緒はあのプレイボーイ気取りの態度が脳裏から離れなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 238人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
エマ - ドラコが好きすぎます、、、これからも応援してます！ (2022年3月23日 17時) (
レス) id: 993b960046 (このIDを非表示/違反報告)
M.S(プロフ) - りの様)コメントありがとうございます！意地悪なところや不器用なところがありつつもカッコいいドラコを目指したいので嬉しいお言葉です。応援ありがとうございます、励みになります！ (2020年2月3日 0時) (レス) id: ff3e6ddaf7 (このIDを非表示/違反報告)
りの(プロフ) - はじめまして！めちゃくちゃマルフォイカッコいいです！応援してます (2020年2月2日 23時) (レス) id: 993ddb6aa8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：M.S | 作成日時：2020年1月16日 23時
