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『人助けをしないって選択肢は多分青柳君の中には無いんだろうけど、だからって誰かに上手く使われてるのはなんか……』
「……彰人にも今のAに似た様な事を言われた気がするが、仮に誰かに使われていたのだとしても、それで他の図書委員がテスト勉強に専念出来るなら俺は問題ないと思っている」
あ、だめだ既に相棒がツッコミ入れた後だったんだ。
っていうかそれでもいいと思ってるのね、めっちゃめちゃ優しいな本当に、
『ま、まぁ、青柳君が良いなら良………くなくない？？
え、本当にテスト大丈夫なの？？』
「普段の授業をしっかり聞いて、毎日家へ帰ったらその日の内容を復習する、これをするだけでも全然違うからな」
『へ、へぇ〜、』
「……Aも要領は良い方だろう。普段からコツコツやれば90点位すぐに取れるようになる」
いやちょっと待って流石にそれは無理ですよ青柳くん。
あ、いや、要領が良いって言ってくれたのはすごく嬉しいけど、その、
��毎日コツコツ��って言うのが一番難しいと言いますか……
『ん〜、自主勉強ってなかなか続かないんだよね』
「……なら、俺と一緒にこうして毎日図書館へ来れば良い」
『え？』
聞き間違いかと思って、さっと青柳くんの方を見る。
すると青柳くんは真っ直ぐに私の目を見て言葉を続けた。
「一人でやって続かないのなら俺が一緒にやる。俺が当番の時でも、そうでなくても、Aが言うなら俺は毎日図書館へ一緒に通うし、勉強だって教える」
『え、あ、あの、、、』
「ノートだって一緒に作る。俺のノートで良いならいつでも貸すし、例え家に帰った後でも、分からないところがあったら俺に連絡したら良い」
『あ、いや、、、』
「勿論電話だって出る。もし翌日が良いなら、朝早く学校へ行って教える事だってする」
『ぇ、、と、、』
「……それでも、続きそうにないか？」
そう言って、私の方を見る冬弥くん。
つ、続くかも知れないけど、青柳くん言い方が、その、
……すっごく勘違いしそうになった。危ない危ない
『……あ、青柳くんが良いなら、その、すごくお願いしたい、けど』
「……けど」
『そ、その言い方だと、多分、聞いた相手を勘違いさせちゃうから、うん、』
「……Aは勘違いしないのか」
『え』
そう言いながら、じりじりと私の方に近寄ってくる冬弥くん。
本人は多分無意識な辺りが、逆に私だけが恥ずかしくなっている感じがする。
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作者名：星空 かると | 作成日時：2023年3月31日 23時
