TraumⅢ【短編集】 (ページ9)

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風邪を引いた/ゼルダ組(リンク、ゼルダ、ガノンドロフ) ページ9

※風邪を引いた夢主を看病するお相手の話
※現パロ風味？

【リンク】

「痛いところは？苦しいところは？」

額に当てられた手のひらが冷たく心地よい。
そのあまりの心地良さに再び目を瞑れば、彼の手は離れていく。

もう少し、の意味を込めて手を握れば彼は微笑む。

「ここにいるよ」

わたしが寝るまで、もう少しだけ、こうしてて。
そう言えば彼はより一層嬉しそうに笑うのだった。

【ゼルダ】

がちゃがちゃと大きめの音がする。
それを聞いて頭に浮かぶのは「私に任せて！」と意気込んでキッチンへと向かったゼルダの姿。

大丈夫かな。様子を見に行こうかな。
身体を起こせば丁度扉が開いて、ゼルダが入ってきた。

「時間がかかってしまってごめんなさい。リンクに作り方を聞いていたの」

私に差し出されたのはおかゆ。
彼女はスプーンを手に取り、おかゆをすくい、自身の息をふきかけて冷ましてから私に向かって差し出した。

「はい、あーん」

恥ずかしいよ、の言葉を言えるほどの元気はない。
それを受け入れればゼルダは花の咲くような笑顔を見せた。

⋯⋯あの、これ、味付け間違えてませんかね。

【ガノンドロフ】

余りにも辛くて辛くて死んじゃうんじゃないかと思って、彼に電話をした。
彼は私の話を聞いてため息をついた。
そんな電話越しでも分かるようにため息をつく必要無いでしょう、そんなことを思いながら私は目を瞑った。

ふと目が覚めると、そこには彼⋯⋯ガノンドロフが。
思わず布団から飛びだすが、いきなり動いたせいで頭が痛み布団に逆戻り。

「寝てろ」

目を動かせばそばの机にはジュースとか、ゼリーとかが置かれているのを見つけた。
ガノンドロフが買ってきてくれたのかな。そう考えると口角が上がるのを抑えきれない。

ありがとうと感謝を述べれば「治ってから言え」と。
そばに大切な人が居てくれる安心感からか、再び瞼が落ちてくる。

次起きた時も居てくれたらいいな、なんて。

＊＊＊

体調を崩してしまった時に書いたものです。
皆さま体調にはお気をつけください⋯⋯