TraumⅢ【短編集】 (ページ27)

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小さな楽しみでもある。/メタナイトページ27

※スマブラというより星のカービィ軸。

「メタナイトさーん！お届け物でーーす！！」

戦艦ハルバードに賑やかな声が響く。

「Aさん！こんにちは！」
「こんにちは、水兵くん」
「メタナイトさんなら自室ですよ！」

ありがとう！と去る少女に手を振った水兵ワドルディ。
新人であるブレイドナイトは、彼に問いかけた。

「彼女は誰なんですか？」
「Aさん？えっと⋯⋯メタナイト様のお友達？らしいです！よくメタナイト様に会いに来るんですよー」

お友達、らしい。
随分とふわふわした言い方だ。

見慣れない少女にほんの少しの不安を抱きつつ、「メタナイト様なら大丈夫だろう」とブレイドナイトは空を見上げた。

＊

「メタナイトさーん！こんにちは！」

大きな音を立てて開かれた扉。
Aはメタナイトと目が合うと、手に持っていた白い箱を掲げた。

「これ！メタナイトさんのす」
「待て。扉を閉めてくれないか」

少女ははっとして扉をしめた。
その間にメタナイトは自室に備え付けられた簡易キッチンへと向かう。

「メタナイトさん、今日はフォンダンショコラですよ！」
「そうか」
「楽しみですか？」
「あぁ。Aの作るスイーツはどれも美味しいからな」

Aは白い箱を机に置き、中からフォンダンショコラを二つ取り出す。
作ってから時間が経っているにも関わらず、出来たてのようなほかほかのそれに少女はよだれを垂らした。
さすがHWC製、出来たての状態を長く保存できる箱なんてスゴすぎる。奮発して買ってよかった。

「カフェラテで良かっただろうか」
「はい！ありがとーございます！」

Aのカフェラテ、メタナイトさんのコーヒー、そして私が作ったフォンダンショコラがふたつ。

──小さなお茶会のはじまりはじまり。

＊＊＊

甘党メタナイトと、スイーツ作りが趣味な夢主の話。

HWC=ハルトマンワークスカンパニー、です。長くなるので略しました。
HWC製と言いつつも作ったのはスージーだったり。