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「にしても、Aの親ちょっとアレだよな。義理の両親になる予定だからあんま悪く言えねぇけど。」
「私が亡くなったお母さんに似てるのが嫌なんだろうね。」
高校生の今ですらこんなに綺麗な顔なのだから、きっと将来はもっと美人になるんだろうな。
いつか結婚してガキが出来たら、Aと俺の遺伝子が混ざって史上最高の美形が爆誕するに違いない。
「竜くんニヤニヤしてる。」
「悪い。ちょっと考え事してた。」
クスクスと笑うAはいつも通りで、さっきの話はもう吹っ切れているような感じだった。
俺は親の愛情なんて知らないし必要としたことがないけれど、Aの家庭環境を聞いて何も思わなかったわけではない。
俺や兄ちゃんと違って不良でもなく普通に生きてきて、再婚した母親と姉に邪険にされるなんてきっと苦痛で仕方がなかっただろう。
これからは俺がいる。嬉しい時も悲しい時も、どんな時でも俺が側にいる。
今はまだ想像がつかないけれど、いつか喧嘩をする日もあるかもしれない。それでもすぐに仲直りして、また笑い合える2人でいよう。
兄ちゃんは葵ちゃんに一目惚れして2年間ずっと片想いしていたが、一目惚れなんて有り得ないと思っていた。
今なら分かる。俺もAに一目惚れした。初めて顔を合わせたあの日、綺麗だなって感じた瞬間からきっとAに惚れていたんだ。
退屈だった日々がこんなにも楽しくて幸せな日々に変わったのはAのおかげだ。
俺に愛を教えてくれてありがとう。
Aと出会えて本当に良かった。付き合うことが出来て本当に幸せだ。
「A、俺が絶対幸せにする。これからも俺だけのAでいて。」
「こちらこそ、これからも私のこと幸せにしてね。」
柄じゃないけれど、お互いの小指をそっと絡ませてきゅっと繋いだ。
今度、Aの細い指に似合うリングを買おう。俺の女って意味と、その未来を貰うって意味を込めて。
「俺ら完全に空気だなー♡」
「蘭ちゃんシッ！」
自分たちの世界に入っていたAと俺は顔を見合わせて苦笑し、ごめんと小さく呟いた。
「Aちゃん、すごくいい顔してる！幸せそう！」
「当たり前だよ。だって私、竜くんの嫁なんだから。」
明日も明後日も、一ヶ月後も来年も、Aへの愛情が尽きることはない。
愛しい嫁の綺麗な髪を撫で、兄ちゃんたちの目も気にせずAの唇にキスを落とした。
「A、愛してる。」
−おわり−
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れん(プロフ) - ｋｉｚｕｎａさん» ｋｉｚｕｎａさま、コメントありがとうございます！こちらにも遊びに来ていただけて嬉しいです！好みだなんて勿体無いお言葉…！更新の励みになります😭また遊びにいらしてくださいませ！ (2月25日 23時) (
レス) id: 160e1714c7 (このIDを非表示/違反報告)
ｋｉｚｕｎａ(プロフ) - 本当に作者様の作るお話が凄く好みで最高です！これからも頑張って下さい！ (2月25日 19時) (レス) @page31 id: 0b38a899d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れん | 作成日時：2024年1月30日 21時
