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(軽めの表現あります、苦手な方はお戻りください)
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準備が出来たら中へおいでと、Aの頭を撫でて一足先に浴室へ入る。
やっぱり最初は恥ずかしいよな。
でもいずれは全てを貰うつもりだから、遅かれ早かれだと思っているのは俺だけなのだろうか。
前に面白半分で買ったバブルバスの入浴剤を流し込む。強めにシャワーを当てれば笑えるくらいバスタブが泡まみれになった。
これならあまり肌は見えないし、Aの気も紛れるかなって。
とか言って、ずっと見ていたらいろいろと我慢の限界が来そうな自制の為でもあるのだが。
浴室のドアノブが下がり、ゆっくりと扉が開く。恐る恐るといった様子のAが足を踏み入れた。
既に頬がほんのり赤く染まっていて、綺麗な黒髪は頭上に纏められていた。
色っぽい、そんな表現がよく似合う。
「竜くん、見過ぎだよ…。」
「綺麗な肌してんな。マジで可愛い。こっち来て。」
差し出した手にAの小さな手が重なる。
引き寄せて腕の中に閉じ込めて、柔らかな肌を堪能するように抱き締めた。
「これなら恥ずかしくねーだろ?」
「いや、恥ずかしいけど…。」
「慣れて。これからは何度も見るんだし。」
小さな頷きに満足して額に口付けた。Aの吐息が胸に掛かって擽ったい。
一糸纏わぬ姿で肌を密着させればAの温もりを直に感じる。
どくどくと脈打つ心拍音をダイレクトに感じて、俺まで緊張が伝染しそう。
「あのね、…誰にも見せたことないんだよ。」
おずおずと腕を伸ばし、俺の背に回される。ぴたりと触れられているそこが熱くて、このまま溶けてしまいそうだった。
「俺が初めてなの、マジで嬉しい。」
露わになった姿を見せるのは俺が初めてで安心したし、舞い上がりそうなほど嬉しいと感じている。
Aが今までどんな奴を好きになって、どんな奴と付き合ったかなんてもうどうだっていい。
俺を特別に想ってくれて、俺になら全てを曝け出してくれるAを心底愛している。
これからもずっと、俺だけのAだからな。
「A見て、風呂すげーことになった。」
泡だらけだとクスクス笑うAの頬にキスを落として、二人揃ってバスタブに身を沈めた。
今日は楽しかった、格好よかったと話すAに相槌を打ち、二人きりのバスタイムを堪能する。
爽やかな石鹸の香りに包まれて、目の前には可愛い彼女がいる。身も心も蕩けるって、こういうことを言うんだな。
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れん(プロフ) - kizunaさん» kizunaさま、コメントありがとうございます!こちらにも遊びに来ていただけて嬉しいです!好みだなんて勿体無いお言葉…!更新の励みになります😭また遊びにいらしてくださいませ! (2月25日 23時) (レス) id: 160e1714c7 (このIDを非表示/違反報告)
kizuna(プロフ) - 本当に作者様の作るお話が凄く好みで最高です!これからも頑張って下さい! (2月25日 19時) (レス) @page31 id: 0b38a899d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れん | 作成日時:2024年1月30日 21時