買い物に付き合う 2 ページ10
昨日訪れたオシャレなお店では、蘭ちゃんと店員さんが仲良さそうにお話しながら服を選んでいた。
蘭ちゃんの行きつけのお店はどれもこれも高い物ばかりで萎縮してしまう。
知ってるんだよ、今日着ているそのシャツが20万円すること。
「メンズしかねえから暇させてごめんな？」
「大丈夫だよ。オシャレだなーって見てるから！」
あまりに高価すぎて触ることは出来ないけれど、眺めているだけで十分。
蘭ちゃんが着たら格好いいだろうな、これも似合うだろうな、綺麗な服や靴を見ながら想像するのは楽しかった。
昨日迷ったけど買わなかったという服は既にレジへ置かれていて、来たついでに他にも買おうと蘭ちゃんは言った。
「俺に似合いそうなモンあるー？」
「うーん…どれも似合いそう。あ、そうだ。」
ちょっと来てほしいと蘭ちゃんを連れて綺麗な靴が並んでいる棚の前へ。
「これオシャレだなって見てたんだけど、どんな服と合わせるの？」
「任せろー♡」
にやりと笑ってそう言うと、私がいいと言ったその靴を持って再び服を見に行く蘭ちゃん。
あ、これ、もしかしなくても買うやつだ。
フィッティングルームへと入る蘭ちゃんの背を見送ってちょっと後悔した。
店員さんは皆口を揃えて、センスが良すぎて10代とは思えないと蘭ちゃんを褒めていた。
自分の大好きな人が褒められるのは嬉しい。私の自慢の彼氏ですと話せば、中から「旦那だろ」と蘭ちゃんが訂正を入れる。
「じゃーん。カリスマコーデ、どう？」
「格好いい！似合ってるし蘭ちゃんって感じする！」
「当然ー♡」
さも当たり前のように「これも全部買うわ」と、再び元の服に着替えるべくフィッティングルームへと消えていった。
せっかくならそのまま着たらどうかと聞けば、今日の私の服とは系統が合わないからまた今度だと言われる。
「蘭ちゃんは何着ても格好いいね！」
「惚れたかー？」
「…もっと好きになった…！」
他の店員さんたちもいるからと、蘭ちゃんの耳元で教えてあげる。
満足げに笑った蘭ちゃんがキスをしようとしてきたから、外ではダメだと口元に手を当てた。
「帰ったら覚えとけよ…♡」
お返しだと言わんばかりに耳元で囁かれて背筋がぞくっとする。
顔が熱くなるのを感じながら見上げれば、舌を出して不敵な笑みを浮かべる蘭ちゃんがいた。
ああもう、蘭ちゃんには敵わないよ。
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れん(プロフ) - 菜穂さん» 教えていただけて助かりました…！ちょっと崩壊気味な蘭ちゃんのお話ばかりですが、読んでいただけてとても嬉しいです！またお時間のある時に見ていただけたら幸いです☺️ (1月20日 16時) (
レス) id: 160e1714c7 (このIDを非表示/違反報告)
菜穂(プロフ) - れんさん» いえいえ！それは仕方ないですよ。感想もなしに指摘してしまいすみません。とても良い作品ですね、応援してます (1月20日 0時) (レス) @page8 id: 97df43ce45 (このIDを非表示/違反報告)
れん(プロフ) - 菜穂さん» 菜穂さま、ご指摘ありがとうございます！毎回更新するたびにチェック入ってしまうので、これからは確認してから保存するように気をつけます…！ (1月19日 23時) (レス) id: 160e1714c7 (このIDを非表示/違反報告)
れん(プロフ) - ありかさん» ありかさま、コメントありがとうございます！その二文字をいただけて嬉しさしかありません…！😭 (1月19日 23時) (レス) id: 160e1714c7 (このIDを非表示/違反報告)
菜穂(プロフ) - お/り/ふ/ら立ってますよー (1月19日 20時) (レス) id: 97df43ce45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れん | 作成日時：2024年1月17日 0時
