買い物に付き合う 1 ページ9
「Aー、買い物行こ♡」
「行く！」
特にやることもなくテレビに映る番組を観ていたら蘭ちゃんからお誘いが来た。
何の買い物かと聞けば、服が欲しいと言った蘭ちゃん。
「って、昨日も買ったよね？」
「昨日迷って買わなかったやつ、やっぱ欲しいかもー。」
入学式までの休みを満喫中の私は、ほぼ毎日蘭ちゃんに連れられて出掛けている。
その度に蘭ちゃんはいろいろと買い込むものだから、お金持ちの感覚にただただ呆然とするしかなかった。
「帰りに甘いモン買ってやるからなー♡」
「やったー！」
甘いものに釣られた私はいそいそと出掛ける支度をして、蘭ちゃんと2人で部屋を出た。今日もよく晴れていて気分がいい。
「今日あったかいね。もうすぐ桜咲くのかな？」
「咲いたら観に行く？」
「行きたい！」
蘭ちゃんと手を繋いで歩くのが大好き。
行ったことのある場所もない場所も、もっと2人で一緒に歩き回りたい。
蘭ちゃんはすぐ疲れたと言ってタクシーに乗ろうとするけれど、私が徒歩がいいと言えば仕方ないなと言いつつも付き合ってくれる。
優しい蘭ちゃんと一緒にいれて、今日も私は幸せだ。
「Aは欲しい服とかねーの？」
「ないよ。蘭ちゃんすぐ私の服買ってくるじゃん…もういいって言ってるのに。」
「着せたい服多すぎんのが悪い♡」
あんまり散財ばかりしたらダメだからと、これ以上私の服を買わないように忠告する。
蘭ちゃんは納得がいかないようで返事をせず私から顔を背けた。
もしかしたら、私の元々持っていた服はセンスがなさすぎるせいで隣を歩くのが恥ずかしいのだろうか。
優しい蘭ちゃんだから「センスがない」とは言えず、プレゼントと称して隣を歩くに相応しい服を買ってきているのかもしれない。
今日着ている服だって蘭ちゃんが買ってきたもので、蘭ちゃんも同じ色合いの服を着ている。カップルコーデと言うらしい。
「蘭ちゃんー、」
「んー？」
「私ってダサい？」
「…は？」
急に何を言うのかと、蘭ちゃんが目を丸くする。さっき思ったことを話すと、そうじゃないと否定された。
「センスのいい俺が選んだ服を可愛い嫁に着せたいだけ。」
「ほんとに？」
「ダセェなんて思ったことねーよ♡例え毛玉だらけでヨレヨレのスウェット着てても可愛いぜー？」
「それはさすがにダサいかな…。」
それならまあ、いいのかな。
…いや、何も解決してないね。
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れん(プロフ) - 菜穂さん» 教えていただけて助かりました…！ちょっと崩壊気味な蘭ちゃんのお話ばかりですが、読んでいただけてとても嬉しいです！またお時間のある時に見ていただけたら幸いです☺️ (1月20日 16時) (
レス) id: 160e1714c7 (このIDを非表示/違反報告)
菜穂(プロフ) - れんさん» いえいえ！それは仕方ないですよ。感想もなしに指摘してしまいすみません。とても良い作品ですね、応援してます (1月20日 0時) (レス) @page8 id: 97df43ce45 (このIDを非表示/違反報告)
れん(プロフ) - 菜穂さん» 菜穂さま、ご指摘ありがとうございます！毎回更新するたびにチェック入ってしまうので、これからは確認してから保存するように気をつけます…！ (1月19日 23時) (レス) id: 160e1714c7 (このIDを非表示/違反報告)
れん(プロフ) - ありかさん» ありかさま、コメントありがとうございます！その二文字をいただけて嬉しさしかありません…！😭 (1月19日 23時) (レス) id: 160e1714c7 (このIDを非表示/違反報告)
菜穂(プロフ) - お/り/ふ/ら立ってますよー (1月19日 20時) (レス) id: 97df43ce45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れん | 作成日時：2024年1月17日 0時
