佐野家に行く 3 ページ5
実家に寄ってお土産の入った紙袋を回収し、マイキーくんの家まで二人並んで歩く。
タカがマイキーくんに連絡を取ってくれて、いつでも来てって返事をくれたみたい。
「マイキーくんの家行くの2回目なんだ。」
タカの妹だから面識があるだけで、特別仲が良いというわけではない。適度に仲が良い、そんな感じ。
どこかでばったり会えばそれなりに会話はするけど、用事がないと会うこともない。
「多分ここ。佐野って表札あるから合ってるはず。」
「フツーの一軒家って感じだなー。」
「うちより大きいじゃん。いいなって思う。」
「結婚したら一等地に豪邸建てような♡」
冗談だとは思うが、蘭ちゃんなら本気でやりかねないなって苦笑した。
いつか訪れるかもしれない遠い未来を思い描く。その時は勿論、私の隣にいるのは蘭ちゃんであってほしい。
「Aー、」
「久しぶりだな。」
なんて、そんな話をしていたら離れからマイキーくんとドラケンくんが歩いてきた。
私の後ろにいる蘭ちゃんを見て「マジか」と呟くドラケンくん。
「三ツ谷から聞いたけどよォ、マジで灰谷蘭と付き合ってんのか？」
「うん。」
「付き合うとかガキの次元かー？Aは嫁、覚えとけよ♡」
ドラケンくんはやれやれと言った様子で溜息を吐き、マイキーくんは少しむすっとして私に声を掛けた。
「灰谷蘭やめて東卍の誰かにしろよ。」
「えぇ…！？」
どうしてそうなるのか。
私の後ろから物凄い殺気が漂ってきたのを感じ、ドラケンくんに助けを求める。
「Aは三ツ谷と双子。三ツ谷は東卍の大事なメンバー。だからAも東卍側なの、分かる？」
「三ツ谷公認なんだから諦めろー？」
「マイキー、くだらねぇこと言ってんじゃねーよ。A困ってんだろ。」
蘭ちゃんが後ろからぎゅっと抱きしめて私の頭に顎を乗せる。ちょっと重いけど、これをされるのも結構好きかもしれない。
「って、忘れてた。これ、黒川さんから。」
「イザナに会ったの？」
「この間ね。マイキーくんのお兄さんによろしくって言ってたよ。」
紙袋を渡すとマイキーくんは嬉しそうに「ケンチンおやつ！」と笑った。
またいつか黒川さんに会えたら、マイキーくんが喜んでいたと伝えたいな。
「それじゃあまたね。タカのこと、よろしくね。」
「よろしく？」
「私、今は六本木の蘭ちゃんの家に住んでるんだ。」
ぽかんと口を開けた2人が面白くて、つい吹き出してしまった。
Christmas Derby 1【side蘭】→←佐野家に行く 2
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れん(プロフ) - 菜穂さん» 教えていただけて助かりました…！ちょっと崩壊気味な蘭ちゃんのお話ばかりですが、読んでいただけてとても嬉しいです！またお時間のある時に見ていただけたら幸いです☺️ (1月20日 16時) (
レス) id: 160e1714c7 (このIDを非表示/違反報告)
菜穂(プロフ) - れんさん» いえいえ！それは仕方ないですよ。感想もなしに指摘してしまいすみません。とても良い作品ですね、応援してます (1月20日 0時) (レス) @page8 id: 97df43ce45 (このIDを非表示/違反報告)
れん(プロフ) - 菜穂さん» 菜穂さま、ご指摘ありがとうございます！毎回更新するたびにチェック入ってしまうので、これからは確認してから保存するように気をつけます…！ (1月19日 23時) (レス) id: 160e1714c7 (このIDを非表示/違反報告)
れん(プロフ) - ありかさん» ありかさま、コメントありがとうございます！その二文字をいただけて嬉しさしかありません…！😭 (1月19日 23時) (レス) id: 160e1714c7 (このIDを非表示/違反報告)
菜穂(プロフ) - お/り/ふ/ら立ってますよー (1月19日 20時) (レス) id: 97df43ce45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れん | 作成日時：2024年1月17日 0時
