天竺の集会へ行く 3 ページ28
赤い特攻服に身を包んだイザナさん。その横には鶴蝶さん、壁際には獅音さんとモッチーさんがいた。
もう一人、見たことのない人もいて、こっそり蘭ちゃんに問い掛ける。
「あの方は…？」
「ムーチョ。あれも極悪の世代の一人なー。」
極悪…？
物騒な単語はスルーして、場違いな私をじっと見るムーチョさんに頭を下げる。彼も同じように小さく首を縦に振ってくれて安心した。
確かに見知った顔ばかりで良かったなぁと呑気に眺めていたら、イザナさんがこっちに来いと手招きしている。
「暇だろ？これでも食べて待ってろ。」
「わぁ…！いただきます！」
「またモンペが俺の嫁に餌付けしてんだけどー。」
イザナさんがくれた紙袋にはまだ温かい中華まんが入っていた。
この間食べ比べをした時に一番美味しかった店の中華まんだと、鶴蝶さんが教えてくれた。わざわざ買ってきてくれたことが嬉しくて頬が緩む。
「俺らの分はー？」
「ねぇよ。飯くらい食ってから来い。」
「この扱いの差どうなってんの？」
まぁ別にいいけど、蘭ちゃんはそう言って苦笑いしていた。そんな冗談を言い合えるくらい仲が良いのはいいことだと思う。
「卍天黒大決戦の話が纏まった。」
イザナさんがそう切り出した途端、急に真剣な雰囲気になったのを感じた。
近くにいない方がいいかと思い離れようとしたら蘭ちゃんの長い腕に捕まった。
大丈夫なのかと見上げれば、無表情でイザナさんの話を聞きながらも私の頭を撫でる手は止まらない。
なるべく静かに中華まんを食べようと袋の中に手を伸ばした時だった。
「東卍の隊長にAの双子がいる。だからAは東卍側だとか言って、マイキーが喧嘩売ってきた。」
「あー？」
聞き覚えのある台詞。少し前、マイキーくんの家にイザナさんからのお土産を届けに行った時に同じことを言われた。
冗談だと思っていたけれど、マイキーくんは本気で言っていたみたいで。
「俺の嫁なんだから天竺側に決まってんだろ。な、A♡」
「巻き込まれてる感がすごい…！」
「Aは天竺側だとハッキリ分からせてやる。どの道、俺らの勝ちは決まってるけどな。」
抗争に私は関係ないと思うんだけど、間に挟まれて事が大きくなってしまった。
タカは大事な家族で、蘭ちゃんは私の大事な彼氏。比べるものじゃないけれど、どっちにつくかと言われたら。
「私は蘭ちゃんの嫁だからね。」
「カリスマの本気、見せつけてやるぜ♡」
続く (更新停止中)
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れん(プロフ) - 菜穂さん» 教えていただけて助かりました…！ちょっと崩壊気味な蘭ちゃんのお話ばかりですが、読んでいただけてとても嬉しいです！またお時間のある時に見ていただけたら幸いです☺️ (1月20日 16時) (
レス) id: 160e1714c7 (このIDを非表示/違反報告)
菜穂(プロフ) - れんさん» いえいえ！それは仕方ないですよ。感想もなしに指摘してしまいすみません。とても良い作品ですね、応援してます (1月20日 0時) (レス) @page8 id: 97df43ce45 (このIDを非表示/違反報告)
れん(プロフ) - 菜穂さん» 菜穂さま、ご指摘ありがとうございます！毎回更新するたびにチェック入ってしまうので、これからは確認してから保存するように気をつけます…！ (1月19日 23時) (レス) id: 160e1714c7 (このIDを非表示/違反報告)
れん(プロフ) - ありかさん» ありかさま、コメントありがとうございます！その二文字をいただけて嬉しさしかありません…！😭 (1月19日 23時) (レス) id: 160e1714c7 (このIDを非表示/違反報告)
菜穂(プロフ) - お/り/ふ/ら立ってますよー (1月19日 20時) (レス) id: 97df43ce45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れん | 作成日時：2024年1月17日 0時
