天竺の集会へ行く 2 ページ27
「蘭ちゃん、今日出掛けるんだよね？竜胆さんから聞いたけど、どこ行くの？」
「あれ、言ってなかったっけ？言ったつもりだったわ。」
「だと思った。」
悪びれる様子もなくケロッと言ってのける蘭ちゃんは、ハンガーに掛けられていた黒い特攻服を手に取った。
やっぱりそれ着るんだと視線で追いかけ、私も黒い服にしようかなと手を伸ばす。
「それ特攻服だよね？」
「そう。今日は集会だからなー。」
するりと腕を通す姿が格好いいなって、つい見惚れてしまう。
真っ黒な特攻服は東卍みたいだけどデザインが全然違っていて、ロングコートみたいでオシャレだった。
いや、待って。蘭ちゃんは今「集会」って言った。それって本来、部外者は行ってはいけないと思うんだけど。
困惑する私とは対照的に、ご機嫌そうに鏡の前に立って器用に三つ編みを作る蘭ちゃん。
「集会って、私は行っちゃダメじゃない？私関係ないよね。」
「イザナがいいって言ってたし幹部しかいないからいいんだよ。なんか話あるっぽい感じだったけど？」
話がある？私に？
心当たりがなくて戸惑っていると、今日はこの服がいいと一枚の服を手に取った蘭ちゃんが私の体に合わせて頷いた。
何がいいのか分からないけれど、蘭ちゃんもイザナさんもそう言うならお邪魔させてもらうことに決めた。
急いで着替え、リビングで待っていた竜胆さんと3人で横浜へと向かう。
「帰りに中華食べたいな。」
「いいねー。夕飯は中華街行くか♡」
蘭ちゃんと付き合うことになった翌日に横浜へ連れて行ってもらった。あの時は多少なりとも緊張していたし、遠慮の気持ちもあったりした。
遊びに行くわけではないと分かっていても、遠出するのはわくわくして仕方がない。
時間が経つにつれて緊張感が増してくる。知らない人もいるかもしれないし、蘭ちゃんに恥をかかさないように大人しくしていないと。
「緊張してんの可愛いー♡蘭ちゃんいるし大丈夫だって。」
私の手を取った蘭ちゃんが目を細めて笑った。その大好きな顔に安心して、ほっと息を吐く。
大半は知ってる顔だから大丈夫だと話す竜胆さんに、それは獅音さんやモッチーさんのことだと察した。
タクシーから降り、蘭ちゃんに手を引かれて入った建物は少し薄暗くて空気が冷たかった。
「A、久しぶり。」
「イザナさん！」
窓のない部屋の真ん中、真っ黒いソファに座っていたイザナさんのピアスがカランと音を立てた。
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れん(プロフ) - 菜穂さん» 教えていただけて助かりました…！ちょっと崩壊気味な蘭ちゃんのお話ばかりですが、読んでいただけてとても嬉しいです！またお時間のある時に見ていただけたら幸いです☺️ (1月20日 16時) (
レス) id: 160e1714c7 (このIDを非表示/違反報告)
菜穂(プロフ) - れんさん» いえいえ！それは仕方ないですよ。感想もなしに指摘してしまいすみません。とても良い作品ですね、応援してます (1月20日 0時) (レス) @page8 id: 97df43ce45 (このIDを非表示/違反報告)
れん(プロフ) - 菜穂さん» 菜穂さま、ご指摘ありがとうございます！毎回更新するたびにチェック入ってしまうので、これからは確認してから保存するように気をつけます…！ (1月19日 23時) (レス) id: 160e1714c7 (このIDを非表示/違反報告)
れん(プロフ) - ありかさん» ありかさま、コメントありがとうございます！その二文字をいただけて嬉しさしかありません…！😭 (1月19日 23時) (レス) id: 160e1714c7 (このIDを非表示/違反報告)
菜穂(プロフ) - お/り/ふ/ら立ってますよー (1月19日 20時) (レス) id: 97df43ce45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れん | 作成日時：2024年1月17日 0時
