何気ない日常 2 ページ25
気持ちの良い感触がしたような気がして、意識を取り戻す。
うっすらと目を開ければ、私の顔を覗き込むような体勢の蘭ちゃんがすぐそこにいた。
思わぬ至近距離にどきりと心臓が跳ねる。
「びっ、くりしたぁ…。」
「おはよー♡」
笑って、髪を撫でられる。
先程感じたのはこれだったのだと理解して、おはようと挨拶を返した。
私よりも先に起きた蘭ちゃんがずっと撫でていてくれたのだと知って、思わず頬が緩んだ。
同時に、寝顔を見られていたのかと思うと恥ずかしさを隠せない。
きっと、変な顔をしているから。
あまり見ないでねと釘を刺せば、「俺の特権」といつもの意地悪なにやり顔。
苦笑する私の唇に柔らかな感触。
触れるだけのキスに、そろそろ意識がはっきりしてきた。
今何時かな、その問い掛けに蘭ちゃんが答える。
「もうすぐ18時だけど？」
「え…！寝過ぎちゃった…！」
お昼寝をする前は確か13時を過ぎたくらいだったはず。
1、2時間ほど眠るつもりが、その倍以上も寝てしまったのだと気付いて焦る。
「お出掛け…したいなって、思ってたのに…。」
「夜のデートしようなー♡」
夜は夜で、また違った景色が見れるから。
そう話す蘭ちゃんは機転の利かせ方が上手いなと、心底感心する。
早速支度をしようと体を起こすと、空腹だったお腹がぐぅと鳴ってしまった。
赤面する私に蘭ちゃんは苦笑して、何食べたい？と問い掛ける。
「…ハンバーグ、食べたい…。」
「可愛いー♡美味い店知ってるから、期待しとけよー？」
先にベッドから降りた蘭ちゃんの右手が差し出される。
スマートで格好良くて、王子様みたい。
その仕草は初めてデートした日の観覧車に乗る時を思い出させて、懐かしさに浸った。
「蘭ちゃん、髪伸びたね。」
「Aもな。明日一緒に美容院行くか。」
「カリスマ美容師さんの所？」
「そうそう。なんなら髪型も色も、お揃いとか良くねー？」
ブラシで髪を梳きながら話す蘭ちゃんと鏡越しに目が合う。
肩より少し長い髪の私と、胸くらいまである蘭ちゃん。お揃いにするなら私の長さに合わせることになる。
そうしたら、自慢の綺麗な髪を結構切らないといけなくなるよ。
その言葉に蘭ちゃんはお揃いなら何でもいいと、器用に三つ編みを作りながら言った。
「逆に私が伸ばして三つ編み…は、似合わないかぁ。」
「それもいいなー。こことここだけ、金にして♡」
「それ似合うの蘭ちゃんだけだよ…。」
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れん(プロフ) - 菜穂さん» 教えていただけて助かりました…！ちょっと崩壊気味な蘭ちゃんのお話ばかりですが、読んでいただけてとても嬉しいです！またお時間のある時に見ていただけたら幸いです☺️ (1月20日 16時) (
レス) id: 160e1714c7 (このIDを非表示/違反報告)
菜穂(プロフ) - れんさん» いえいえ！それは仕方ないですよ。感想もなしに指摘してしまいすみません。とても良い作品ですね、応援してます (1月20日 0時) (レス) @page8 id: 97df43ce45 (このIDを非表示/違反報告)
れん(プロフ) - 菜穂さん» 菜穂さま、ご指摘ありがとうございます！毎回更新するたびにチェック入ってしまうので、これからは確認してから保存するように気をつけます…！ (1月19日 23時) (レス) id: 160e1714c7 (このIDを非表示/違反報告)
れん(プロフ) - ありかさん» ありかさま、コメントありがとうございます！その二文字をいただけて嬉しさしかありません…！😭 (1月19日 23時) (レス) id: 160e1714c7 (このIDを非表示/違反報告)
菜穂(プロフ) - お/り/ふ/ら立ってますよー (1月19日 20時) (レス) id: 97df43ce45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れん | 作成日時：2024年1月17日 0時
