女の子の日 2 ページ19
「とりあえず、早く入れー。」
この顔、知ってる。怒ってる時の顔。
今まで付き合ってきた中で、一度だけ見たことのある顔だった。
「あの、蘭ちゃん…怒ってる、よね。」
「怒るに決まってんだろ。今何時だと思ってんの？何でこんな夜中に1人で出歩くワケ？」
「ごめんね。」
やっぱり着いてきてもらえばよかった。
怒ってる蘭ちゃんは怖いから早く誤解を解きたい。
でも、どうしても生理が来てしまったことを言い出せずにいた。
「一緒にいるの嫌になった？」
「え…何でそうなるの？」
「理由も話さねえし、言い訳の一つもねえの？」
どうしよう、恥ずかしさで本当のことが言えない。
蘭ちゃんが苛立っているのをひしひしと感じて、視線を落とす。
「ごめんね、勝手に買い物行って。」
「別に。もういい。寝るわー。」
「あ、お、…おやすみ…。」
少し強めにドアを閉めた音にびっくりする。
私が本当のことを言わないのが悪いのは分かっている。
それでも、ほんのちょっとだけ、心配したよって言ってくれるかなって期待してしまっていた。
そんなの、私のエゴでしかないのに。
落ち込んだ気分で再びトイレに行き、一緒に寝ることは出来そうにないとリビングのソファに横になる。
いつでも空調が効いているから寒くはない。
だけど、いつも隣で眠っている蘭ちゃんがいない寂しさは紛れなかった。
毎月のことだから、ちゃんと話さないと。
明日蘭ちゃんが起きてきたら正直に言おう。そう決意してそっと目を閉じた。
「…ちゃん、Aちゃん。おーい。」
「ぅ、…あ、朝…。」
竜胆さんに起こされて朝を迎える。
ベッドで寝なかったせいで眠れた感じがしなかった。
「何であっちで寝てねーの？…喧嘩…？」
「いやー…まあ、それに近い感じです…。」
「マジか。気まずいから早く仲直りしなよ？」
小声で話してくれる竜胆さんに感謝しながら、朝食の準備をしようと立ち上がった時だった。
ふらついて視界が歪む。咄嗟に座った私を見て、竜胆さんがどうした？と声を掛ける。
ああ、まずい。貧血だ。
「大丈夫？寝惚けてる？」
「…あの…、…や、大丈夫です…。」
「いや待って、顔真っ青じゃん。座ってて。」
冷静にそう言った竜胆さんが蘭ちゃんの部屋へと向かう。
蘭ちゃんの寝起きは物凄く悪い。
竜胆さんが八つ当たりされたらどうしようと不安になりながら、目を閉じてソファにもたれ掛かった。
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れん(プロフ) - 菜穂さん» 教えていただけて助かりました…！ちょっと崩壊気味な蘭ちゃんのお話ばかりですが、読んでいただけてとても嬉しいです！またお時間のある時に見ていただけたら幸いです☺️ (1月20日 16時) (
レス) id: 160e1714c7 (このIDを非表示/違反報告)
菜穂(プロフ) - れんさん» いえいえ！それは仕方ないですよ。感想もなしに指摘してしまいすみません。とても良い作品ですね、応援してます (1月20日 0時) (レス) @page8 id: 97df43ce45 (このIDを非表示/違反報告)
れん(プロフ) - 菜穂さん» 菜穂さま、ご指摘ありがとうございます！毎回更新するたびにチェック入ってしまうので、これからは確認してから保存するように気をつけます…！ (1月19日 23時) (レス) id: 160e1714c7 (このIDを非表示/違反報告)
れん(プロフ) - ありかさん» ありかさま、コメントありがとうございます！その二文字をいただけて嬉しさしかありません…！😭 (1月19日 23時) (レス) id: 160e1714c7 (このIDを非表示/違反報告)
菜穂(プロフ) - お/り/ふ/ら立ってますよー (1月19日 20時) (レス) id: 97df43ce45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れん | 作成日時：2024年1月17日 0時
