△月○日 ページ31
Aの母親とは近くのレストランで会うことになった。
「しょっぴ先生」ではなく「塩戸平和」として。
約束から5分前に母親は現れた。
「お待たせして申し訳ありません、先生」
以前は嫌悪感が強かったこの好機の視線も、今では都合が良い。
「いえ、時間前ですしお願いしたのはこちらですから」
「ありがとうございます。それで、今日は如何されましたか...？娘のことでしょうか...？」
「いえ、今日は一人の男としてお母さんとお話がしたくて」
そう言って笑うと、母親は目を輝かして嬉しそうにしている。
「そ、そうなんですね！」
「結婚していらっしゃるのに、こういうのは、やはりダメなことでしょうか...」
「いえ、夫とはもう、別れましたので...」
「娘には言えていないんですけどね...」
なんだ、別れていたのか。
好都合だ。
「...そうだったのですね。すみません、暗い話をしてしまって。」
「大丈夫ですよ！せっかくですからご飯食べましょ？」
「そうですね。食べたいものは決まりましたか？」
「迷っていて...」
出来るだけ、優しい理想の男を演じる。
話題を途切れさすことなく、金は俺が払い、次会う約束まで取り付けた。
上々だ。近々堕ちるだろう。
―――――――――――――――――――――――
事は思ったより早く終わった。
「平和さん、少し提案があるの」
「どうかした？」
「娘を置いて、二人で暮らさない？」
「ぇ...」
「Aのことは愛しているわ」
「でも、これから二人で暮らすには、負担が大きすぎると思うの」
「きっと、施設の方が今より満足な暮らしができて、幸せよ」
「だから、ね？」
...は？
なんだ。このクソ女は。
Aのこと。何も知らないくせに。
お前はAから愛されて、頼りにされていたのに。
それを捨てて、自分の幸せを優先するなんて。
ありえない。考えられない。許せない。
彼女を侮辱する子の存在を、今すぐにも消してしまいたい。
でも、このまま殺してしまったらきっと、Aが悲しんでしまう。
だから、もう少しだけ我慢。
「分かった。荷物まとめといて。取りに行く」
なぁ、A。
やっぱAはこんな穢れた女といるべきではないわ。
大丈夫。もう少しで幸せになるから。
俺が、幸せにしたるからな。
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りんご(プロフ) - あきみかんさん» あきみかん様 再度コメントありがとうございます！楽しんでいただけたようで何よりです...！(下書き中ですがshpの微ヤンデレも公開予定なので、またお会いできれば嬉しいです…!) (2021年7月17日 23時) (
レス) id: 8618b53d3f (このIDを非表示/違反報告)
あきみかん(プロフ) - shpサイドとっても良かったです…！こんな素晴らしい作品をありがとうございました…！ (2021年7月17日 9時) (レス) id: 8016636dd6 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - あきみかんさん» あきみかん様 コメントありがとうございます！後半の視点が映るところからがshpsideとなっておりますので、そちらからお楽しみいただけると思います..！ (2021年7月16日 18時) (レス) id: 8618b53d3f (このIDを非表示/違反報告)
あきみかん(プロフ) - 推しのヤンデレ…しゅき…shpサイド、お願いします…！ (2021年7月16日 16時) (レス) id: 8016636dd6 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - レイ様 コメントありがとうございます！shpサイドは追加するか悩んだためお楽しみいただけて嬉しいです！(コメントでは基本的に検索よけをした方がいいかと思いますので、一部消させていただきます。申し訳ありません。) (2021年7月9日 10時) (レス) id: 8618b53d3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんご | 作成日時：2021年4月10日 13時
