propose─∞の7パターン(短編集)

# ページ9

「Aへ


突然でビックリしてるやろ？


俺も、めっちゃ緊張してます。


───今日まで、俺のわがままとか


強引さについてきてくれて、ほんまにありがとう。


ほんまは、いっつも思ってました


優しく包み込む優しさはAの周りの人


全員がAを好きになってしまう魔法なんちゃうか、と本気で俺は思ってます


そんな、魔法に一番かかっとるのは


間違いなく俺なんやけど(笑)


・・・これからの人生を、俺と歩いてくれると決めてくれてありがとう


俺は、Aをこれから先、何よりも大事に


大切にしていくともう、決めとる


こんな俺やけど、結婚してください！


後悔なんて一ミリもさせないくらい幸せにしたる！」






拍手と歓声が響く

信ちゃんはゆっくり、私の方に歩いてきて





「返事を・・聞かせて下さい」




真っ赤な顔の信ちゃん見るの初めてだな

それより、こんな涙ボロボロの私に普通返事催促する？






「よろしく、・・お願い、しまっ・・す・・」






キャーと、さっきよりおっきい歓声

信ちゃんの友達から

"お姫さまだっこ"のコール




「だあーー！もう！A！！」





「きゃっ」





ガバッとお姫さま抱っこされる

皆の近くにきて写真撮ってくれて

私は小さな声で信ちゃんの耳元で





「ありがとう・・大好き」




って、言ったら

皆いるのに、キスをされて





「俺のが好きやわ！」





って、小さい声で言ってるつもりだろうけど

周りに駄々漏れで、また歓声が上がる

最高の結婚になった信ちゃんとの結婚式






「てか、愛しとるわ」




お姫さまだっこから下ろされたときに

今度はほんとに、小さな声で言われた私は

間違いなく世界一幸せだよ




♭♭♭♭♭♭
結婚式で結婚してくださいって
よく考えるとおかしな話(笑)
でもそれすらも許されるのが結婚式ですよ！笑

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