propose─∞の7パターン(短編集)

強引なプロポーズ─S.s ページ12

「すばる！すばる！！」




「何やねん」





「営業の松本さんにごはん誘われた！！」






─強引なプロポーズ S.s




同じ会社で働く私たちは、お昼に屋上でごはんを一緒に食べるのが日課だったりする






「はぁ？！・・断ったんやろ？」




「え？なんで？行くけど？」






だって営業の松本さんだよ！？

あのイケメンで有名な松本さんに誘われて断る馬鹿、どこにいるのさ！






「お前・・俺と付き合ってるよな？」





「うん、もうかれこれ８年くらい付き合ってるかね？」





すばるとは学生の頃から付き合ってるから

もう８年も経つのか・・長いなぁ。

遠い目して、しんみり昔のこと思い出してたら

すばるが、私が作ったお弁当ガンっと力一杯床に置く





「なんで彼氏おんのに他のやつとごはん行くねん！」





「えー・・？松本さんだから？」





「おまっ・・ありえへん・・

松本やってなあ！俺らのことしってんねんで？

お前が好きとかちゃうねんで？！

勘違いすんなや！」





「はぁー？！誰もそんなこと言ってないでしょ？！

だいたい！松本さんが私に気があるからごはん誘ってるわけじゃないのなんて

私だって重々承知してるっつーの！！」






あのイケメンが私の事好きとか誰も思ってないし！！

ただ目の保養に・・







「お二人、声でかい(笑)」






「「松本(さん)・・！」」





普段誰も来ない屋上に、営業の松本さんがいて

驚いてると、松本さんは私たちに近づいてきて





「Aちゃん、渋谷に許可とれた？

明後日とか空いてる？」





松本さんは、すばるのこと笑って見ながら私に問いかける

すばるの顔、こわっ！

松本さんは必死に笑い堪えてる風に見えるけど・・




「許可とかいらないんで！

結婚してるわけじゃないし！

明後日大丈夫です！」





「A！」





「ほんと？じゃ、明後日ね？」





爽やかに去ってく松本さん

反対にどす黒い顔で睨むすばる






「もぉ、しょうがないじゃん

あんなイケメンとお食事なんて、私の人生できっと、もう二度とないんだから行かせてよ」







「・・ざせんなっ」







わあ、めずらしくもないけどガチギレしてる

面倒・・って言っちゃダメだけど

まあ２、3日ほっとけば治るか






「・・俺で我慢しぃや！」





「は？」




何故かガチギレしてたすばるが声のトーン落として意味不明発言してくる

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