キュウ話目 ページ10
あれから質問しあったり、他の皆の事を聞いたりした。
優しい所があったり、辛いものや苦いものが苦手で、実は甘党だったりと…田噛さんの以外な一面を知ることができて、胸が暖かくなった。
A「田噛さんは、どんな武器を使ってるんですか?」
田噛「…ツルハシと鎖。」
A「へぇ〜!ツルハシだけじゃないんですね!!あ、そういえば平腹はシャベルでしたね。
ん?てことは、穴堀りコンビですね♪」
なぜか興奮した私は、田噛さんの右腕を掴んだ。
A「あ……腕、まだ治ってないんですね…。」
田噛「このくらい寝てりゃ治る。」
私は火傷で赤黒く腫れた田噛さんの右腕を見つめ、俯いた。
A「私はダメな人間だ……だから両親は…」
そうだ…私が早く死ねば、お母さんとお父さんは死ななかった…。
いや、殺されなかった。
私のせいで…
私のせいで…
ワタシのせいで…
ワタシのセイデ…
ワタシのセイデ…?
チガウ…。
アイツのセイデ!!
田噛「…、お…い、おいA!」
ハッとして顔をあげると…
田噛「……A、お前……」
青ざめた田噛さんが私の肩を掴んでいた。
A「……あ、田噛さん…私は…私は…。」
私、また変になっちゃったんだ…。
肋角さんに秘密にしろって言われたのに…。
私は顔をおおい、体を小刻みに震わせた。
田噛「…顔、あげろ。それから、俺の目を見ろ。」
そうは言っても、さっきのあの表情…信じていいの?
でも……いや、勇気をだせ、私!!
私は顔を覆っている手をどかし、恐る恐る田噛さんを見た。
田噛「よく聞け、お前は獄卒…俺の仲間だ。それ以外の何者でもねぇ。」
そう言って、僅かに微笑む田噛さんの姿が目に写った。
A「ありがとうございます…。」
田噛「礼なんかいらねぇよ…。ただ…」
そう言うと、またそっぽを向いてしまったが、その後小さく呟いた。
田噛「その……田噛さんって呼び方止めてくれねぇか…。」
A「どうして?」
田噛「何か…距離があって少し………。」
顔は見えていないが、耳が真っ赤になっているので、これ以上言うのが恥ずかしいのだろう。
A「わかった。じゃあ、田噛。」
私が名前を呼ぶと、あの真顔が嬉しそうに見えた。
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キェェェェ!!!! - もう続きは書かないんですか? (2020年5月30日 21時) (レス) id: 5ad23f4a9e (このIDを非表示/違反報告)
村野沙香(プロフ) - 続きをください 血涙 (2019年3月29日 13時) (レス) id: bc120fabce (このIDを非表示/違反報告)
kyaramerubaka(プロフ) - 続き書かないんですか? (2017年8月2日 20時) (レス) id: 052d0795cf (このIDを非表示/違反報告)
孤黒 - 実況動画ってヨーキーさんですか?私も好きです!間違ってたらすみません。 (2017年5月27日 2時) (レス) id: 77b0ab3705 (このIDを非表示/違反報告)
口内炎(プロフ) - 七草さん» コメントありがとうございます!!頑張らせていただきます(*´∇`*) (2016年8月26日 22時) (携帯から) (レス) id: f4e279a466 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2016年8月20日 12時