眼帯少女は寂しい子[獄都事変]

イチ話目 ページ1

Aside


沢山の人が輪になって何かを取り囲んでいる。


輪の中心にある物はグチャグチャになった死体と、血に染まった眼帯。


頭が潰れて誰なのか、判断出来ないほど損傷が激しい。



でも、これは私だ。



私は死んだ。自ら屋上から飛び下りて…


さて、これからどうしようか。


そんな事を考えながら、幽霊となった私はその場を後にした。



A｢いつもの路地裏行こうかな。｣


私はよくストレス発散のために、ヤンキー達をフルボッコにする。


ここはソイツラが集まりやすくて、殺りやすい…おっと、殺しはしないよ(笑)


だが今日は路地裏に誰もいなかった。


A｢つまんないな〜って私、死んでるからいたところで何にも起きないか(笑)｣


一人で寂しく笑っていると…





グチャ…





A｢ん？今、変な音したな。行ってみるか！｣


音を追って、暗い路地の奥へ進んでいくと、おびただしい量の黒いシミが地面や壁にベッタリとついていた。


A｢何これ？…鉄臭っ!！｣


よくみると黒いシミがもっと奥まで続いていて、目を凝らしてみると…


A｢…死体？｣


二人の男性が血だらけになっていた。


一人は首筋を切られ、一人はツルハシが腹に刺さっている。


…どうしよう。まだ、少し息がある。でも私には何もできないし…。


『私の邪魔をするから…ザマアミロ!!クタバレ…アイツも…アイツも殺してやる！｣


後ろから声がしたので驚いて振り向くと…


A｢腕が……ない。｣

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