promise (ページ13)

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13　EH side ページ13

EH『もしもし？』

MG『あの空港の子から連絡きてたぞ』

EH『怪我とかしてませんでしたか！？』

MG『どこも痛くないそうだ』

EH『良かった…』

部屋でボーッとしていたらマネヒョンからの着信。

気になっていた彼女は怪我もしていなかったと聞いて力が抜けた。

MG『あと…悪いけど取材が入ったから30分後に迎えに行く』

EH『えぇ～！1時間前に帰ってきたのに！？』

MG『先方の都合で明日の取材が前倒しになった』

そんな～！

久しぶりに早く終わってランプのデザインを考えてたのに…。

MG『聞いてるのか？』

EH『聞いてません…』

MG『はぁ～。どうせなら明日受けるはずだった他の取材も終わらせて明日はオフにしてやるから』

EH『マジで！？』

MG『マジだ。と言う訳で30分後な』

EH『了解でーす！』

よし！

明日は１日オフ！

取材３本を順調に終わらせた23時50分。

『お疲れ様でした～！』

帰り道。

頭の中はランプの事でいっぱいだった。

俺のランプとは全く違う物にしよう。

でも…一部同じにして…何となくペアみたいにしてみるか。

何処の誰かも知らないヒト。

年齢も、性別も、仕事も知らないヒト。

相手だって俺のランプだって知らない。

それでも俺のランプを気に入ってくれたヒト。

芸能人の俺ではなく、ただの見ず知らずの俺のセンスを褒めてくれたヒト。

MG『到着！お疲れ！』

EH『お疲れ様でした！』

頭の中のイメージを忘れないうちに早く書き留めたい。

玄関に入る前の一瞬に感じた違和感にその時は気付きもせず…。

早朝からの仕事だったから眠たいはずなのに朝まで何枚もデザインを描いていた。

このランプを待っているヒトが彼女だと知らずに。

その彼女が、今この時に泣いているとも知らずに。

15枚。

湧き出るように描いたデザイン。

EH『ソユン？出来たぞ～！』

ｿﾕﾝ『え！？もう出来たんですか！？』

EH『待たせたら悪いから(笑)今から持っていってもいい？』

ｿﾕﾝ『今日はお客様が結構いらっしゃるので…また今度でも大丈夫ですよ？』

EH『せっかく出来たのに…』

ｿﾕﾝ『オッパが来店したらパニックになるのでやめてください』

EH『わかったよ。また行けそうな時に連絡する』

可愛い後輩に迷惑をかけるのもどうなのかと思うと今日は諦めた方がいい…。

寝るかな…。

13時…。

せっかくのオフだけど寝不足だった俺は明け方まで泥のように深く眠った。