promise (ページ12)

今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:140,299 hit

12 ページ12

友美「そういえば…病院行ってないけど大丈夫？」

ソユンちゃんが御手洗いに行くと友美が思い出したかのように聞いてきた。

A「忘れてた(笑)どこも痛くないし大丈夫」

友美「キムさんにも連絡してないんじゃない？」

A「うん…」

友美「帰ったら電話しなよ」

A「そうだね…」

それからすぐソユンちゃんが戻ってきて明日も朝から仕事だからと解散になった。

友美「電話しなよ」

アパートに帰ると一緒に荷物を運んでくれた友美がスマホと名刺を渡してきた。

日本のスマホは解約してきたから昨日新たに韓国のスマホを購入したばかり。

メモリには友美とソユンちゃんの連絡先しか入っていない。

名刺に書かれている番号に電話をしてもキムさんは電話に出なかった。

一応、留守番電話に連絡が遅れたことを謝罪し特に痛みもないことをいれておいた。

友美「さて…今日も旦那は帰ってこないし、今日はこっちで寝ようかな(笑)」

A「いいよ(笑)シーツ洗濯してくるね」

友美「ありがと」

シーツを洗濯機に入れるとコーヒーの香りがしてきた。

友美「飲むでしょ？」

A「うん。ありがと」

友美が気に入って買ったカップ。

友美が黒で、私が赤。

友美「そろそろ聞かせてくれないの？」

A「なにを？」

友美「ケンさん」

A「あ～」

友美「なに？ケンさんとどうして別れたの？理由まだ聞いてないから気になってるんだけど。あんなに泣いて電話かけてくるくらいだから相当の理由があるんでしょ？」

A「偶然見ちゃったの。奥様と6歳くらいの可愛い子供と仲良く歩いてた。」

友美「はい！？結婚してたの！？」

A「みたいね。私と出会った時には既に子供もいたっぽい」

友美「何それ！」

A「気付かなかった私が悪いのよ」

友美「騙した男が悪い！」

A「奥様と子供の事を思うと…」

友美「Aは知らなかったんだから、そこまで思わなくても」

A「日本にいたら何処かで偶然会うかもしれないから韓国に逃げてきたの(笑)」

友美「あんたってヤツは…」

A「もうケンの事は忘れた。恋愛もしたくない。あ～！仕事どうしよ～！」

ソファーで足をバタバタさせながら泣いている私の頭を撫でてくれる友美。

友美「本当…バカね…」

小さな呟きの後に鼻を啜る音が聞こえた。