Promise(I'll be) (ページ49)

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なにも考えないで【テクside】ページ49

【テクside】

その日の夜、久しぶりにAを抱いた

俺の心は満たされて

やっぱり、俺にはAしかいないって思い知る

『……A……愛してる』

彼女を揺らしながら、囁くと

閉じていた瞳を開いて、俺を見つめて

首に回っていた腕に力が込められたかと思うと

ギュっと抱き寄せられた

『……テク……』

吐息混じりで、俺の名前を呼ぶ彼女の声に

キュッと胸が締め付けられた

『……愛してる……』

もう一度、囁いて

唇にキスをしながら、強く揺らして

彼女の俺を感じている声を聞きながら

高みに上る……

Aの頬に手を伸ばして

優しくキスをすると

『……テク…』

Aからも、優しいキスが届いた

………彼女は、俺に愛してるとは、言わないけど

眼差しや、仕草から

俺は、勝手に愛を感じてた

ギュっと抱きしめて、

目を閉じると

Aが、俺に寄り添った

………久しぶりにあったAが、俺の顔を見て、泣きそうな顔をしていた

それに、こうやって俺に寄り添ってくれる

なんにも考えずに、ここにいればいい

そんな想いが、伝わればいいなって

また彼女を強く抱きしめた

……………

………………

明るい日差しに目を覚ますと

ベッドには、また彼女の姿がなくて

『………はぁ。』

ため息をつく

…………少し、期待してたんだ

もしかしたら、このまま

俺に、向き合ってくれるんじゃないかって……

朝起きても、彼女はここにいるんじゃないか……って。

身体を起こして、

下を向いていたら……

『……おはよう。テク…』

『え？』

彼女の声が聞こえて顔をあげると

Aが、洗面所から、恥ずかしそうに出てきた

『……なんで…』

ベッドから飛び降りて、Aを強く抱きしめた

『……なんだよ。今日は、いるのかよ』

すげー、嬉しくて……

さらにギュっと抱きしめると

『苦しい…テク』

『……いつも、置いていくのに、今日はなんで……』

『………ただ…』

『ただ？』

『……あなたの隣が気持ちよくて、寝ちゃっただけ……』

………そうやって、また軽い女を演じながら、

俺をキュンとさせる

『素直じゃないな。ほんと。』

もう一度抱きしめ直す

その日から

彼女は、俺と朝を迎えるようになった