Promise(I'll be) (ページ20)

今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:12,725 hit

俺のツボ【テクside】ページ20

【テクside】

屋上の扉を開けると

クンと彼女の姿があって

クンが、俺を見てから

『それじゃあ、僕はこれで』

『え？お話があったんじゃ？』

ニッコリ笑って

『I just took you out』

『え？』

『それじゃあ』

俺の肩をポンと叩いてからクンが屋上を出ていった

俺が、彼女の側に歩いていくと

『…………』

何も言わずに俺を見て、笑顔を張り付けてるAさん

『ニックンさんは、私を連れ出しただけだったんですね』

『あ、Aさん、英語も分かるんだ？』

『少しですけど……』

『…………』

彼女の目の前に立つと

俺を見上げるAさん

『……弁解くらいさせてくれよ』

『なんの話ですか？』

『本当、俺、最近は全然遊んでないし。

マジで、Aさんで頭の中いっぱいなんだよ。

避けられると、かなり凹む……』

『Aさんのこと、遊び相手とかそんな風に思ってる訳じゃないから……』

『……どうしてですか？』

『なにが？』

『今までのように、してたらいいじゃないですか。
別に、私に拘らなくても…』

『……わかんねー。』

『え？』

『わかんねーけど、こだわりたいんだよ』

『………なんですか？それ』

クスクスと笑うAさん

その笑顔に胸がぎゅっと掴まれる

『……それかも』

『え？』

『俺は、それがすぐ側で見たいのかもしれない。』

Aさんの頬に手を伸ばす

その手をギュッと掴まれる

『………私に、そんな甘い言葉はいらないですよって言ったじゃないですか』

『言いたいだけだから。

勝手に言わせてよ』

俺の手を掴んだその手をギュっと握る

『……私、絶対になびきませんよ？』

『いいよ。勝手にするから。

だから……避けるのだけ、やめてよ。』

『………別に、避けてたわけじゃないですけど……

まぁ、出来るだけ普通にいますね？』

俺の顔をチラッとだけ見て、ふいっと顔を背けた

……照れてる

……そのたまに見せる、素の部分が俺にはたまらなかった