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リド「では、誰の誕生日でもない『なんでもない日』を祝して!乾杯!」



カンパーイ!!と大きくティーカップを掲げる寮生達に合わせ私もティーカップを持ち上げる


あ、この紅茶美味しい…


紅茶の美味しさに浸ってる隣でケイト先輩に促されたエースが寮長に話しに行こうと動いた



エ「あの〜寮長」


リド「キミは……あぁ、タルト泥棒の一年生か」


エ「えーっと、タルトを食べちゃった事を謝りたいと思って


新しくタルトを焼いてきたんですけど」


リド「ふぅん?一応聞くけど、何のタルトを?」


エ「よくぞ聞いてくれました!


旬の栗をたくさん使ったマロンタルトです!」



その瞬間、寮長の顔が険しくなった


まさか、駄目だった?



リド「マロンタルトだって!?信じられない!


ハートの女王の法律・第562条


『なんでもない日』のティーパーティーにマロンタルトを持ち込むべからず


これは重大な法律(ルール)違反だ!


なんてことしてくれたんだい!?


完璧な『なんでもない日』が台無しじゃないか!」



第562条!?そんなにあるの!?


しかもこの人それ全部覚えてる感じなの?



『ぜ、全部で何条あるんですか?』


リド「全810条。ボクは全て頭に入ってるよ


寮長なんだから当然だろう」



ちらりと先輩達に目を向ける


少し会話が聞こえてきたがケイト先輩もトレイ先輩もタルトの種類にもルールがあった事は知らなかったようだ



リド「ハートの女王の厳格さを重んじるハーツラビュル寮長であるボクが、この違反に目を瞑る事は出来ない


マロンタルトはすぐ破棄しろ!そしてこいつらを寮外へつまみ出せ!」



あまりの展開に絶句する


そんな法律ほんとにあるの?


いや、本当だとしてもあまりにも横暴過ぎる


それにあれだけ頑張って作ったタルトを破棄なんて…



エ「ちょっと待てよ!


そんな無茶苦茶なルールあるか!」


グ「そうだゾ!捨てるんだったらオレ様が食う!」


ト「寮長、申し訳ありません


マロンタルトを作ろうと言ったのは俺です」


ケ「そうそう、まさかそんな決まりがあるなんて全然思ってなくて」


リド「作ったのが問題なんじゃない、今日!


今、ここに!持ち込んだ事“だけ”が問題なんだ!」



これは流石におかしい


あまりにもルールに執着し過ぎている


はぁ……と息を吐く



『そんなおかしなルールに従ってるなんて馬鹿みたい…』



重苦しい空気の中思わず溢した本音がやけにはっきりと響いた

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寧々推し - 更新キターーーーーー! (10月6日 16時) (レス) id: 22c09f21f8 (このIDを非表示/違反報告)
風蘭doll(プロフ) - キャットさん» 温かいコメントありがとうございます!休みの日や退勤中に更新していくつもりなので気長にお待ち頂ければと思います! (8月18日 23時) (レス) id: 808d0b023c (このIDを非表示/違反報告)
キャット - このはなし面白いです!続きお願いします待ってます (8月18日 22時) (レス) @page32 id: 2aad594837 (このIDを非表示/違反報告)
風蘭doll(プロフ) - ユノンさん» ありがとうございます!更新ペース遅くて申し訳ありませんが、気長にお待ち頂けたらと思います! (7月13日 8時) (レス) id: 808d0b023c (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 続きを楽しみにしてます (7月12日 6時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:風蘭doll | 作者ホームページ:http://flandoll'scollections  
作成日時:2022年1月1日 20時

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