54.どうかしてる -HC side- ページ11
だからイヤだって言ったんだ
俺のウギョルの相手が
腹黒おんなだって知って
すぐ椅子万先生に頼んだ
でも
いつもは俺の言うことはなんでも
許可してくれる先生が
今回だけは一歩も譲ってくれなかった。
理由？
それは
俺たちカップルを最後に
世界版ウギョルの放送が終わるかららしい。
もともとアイツの叔父が
世界版の撮影監督で
金持ちの裕福な家庭で育ったやけにプライドが高いあの女は
どうしても俺と共演したいと頼んだとか
なんでよりによって俺なんだよ
でも俺だってプロだ
エルプにどう思われようと
椅子万先生に頭を下げられた仕事は
維持でもこなさなければいけない
・・・ミアネえるぷ
・・・ミアネ花びらたち・・・・
そんな矢先の出来事
俺が外に出た時には
アイツはなぜか
Aに食って掛かる勢いだった。
A「ヒチョルおっぱのこと
そんな風に言わないでください」
状況はいまいちわからないが
Aは俺のことを守ろうとしていた
だから思ったんだ
今度は俺様が守ってやる
自分らしくもない
そんな考えが頭をよぎり
気付けばAの手を引いて
静かに歩き出していた。
クオ『おっぱ・・・!!!!!』
アイツの声なんて耳に入らなかった
ただ無意識に
Aの手を引いていた。
その間Aは一言も喋らずに
その短い脚で小走りに俺の後をついてきて
俺が勝手なことしたから怒ってんのか？
そう思ってうしろを振り返ると
Aは表情一つ崩さないまま
足元をみながら静かに涙をこぼしていた
別に声を上げて泣いているわけでもない
でも
逆にその姿が儚くて
消えそうで
どことなくほっとけなくて
いきなり立ち止まった俺に
軽くぶつかってきたコイツを
何も考えずに
ソッと抱きしめた
「ちょ・・・ヒチョルおっぱなに？」
回した腕に力が入ってしまい
「オッパ痛いよ・・・離して」
苦しそうに言うコイツの身体を
正気にかえった俺はすぐに離した
かける言葉もない
ただ
今日はもういいから次の仕事いけ
とだけ言って
俺は撮影に戻った
・・・・・まったく
今日の俺はどうかしてる
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作者名：MERCY | 作成日時：2014年9月18日 17時
