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けど、例えそうだったとしても。
自分達は魔法使いだ。そして物語というのは不幸な女の子に魔法使いが魔法をかけてあげるのがお約束である。
「だからサ、ソラ。僕達であの子に魔法をかけてあげよウ。絶対に忘れられないような魔法ヲ」
「……！はい！」
二年前の革命で、“最大多数の最大幸福”のための最小の犠牲として踏み潰された彼らみたいにさせないためにも。
彼女がただ浪費されるだけの存在にならないためにも。
「僕達があの子に色をつけてあげよウ」
「はい！綺麗な空五倍子色にしてみせます！」
「うーン、それはちょっとやめてあげよっカ」
＊
『えっくしゅ！うぅ……風邪？』
「おや星見ちゃん、大丈夫かい？この部屋寒いかな」
『いっいえいえお気遣いなく！むしろ暑いぐらいですからっ！！』
真っ赤になってパタパタと手を振るAを微笑ましげに、それでいて面白いおもちゃを見るような目で眺めてから、英智は腰をあげる。
「そろそろ仕事と時間みたいだ。星見ちゃん、近況報告ありがとう。あんずちゃん、星見ちゃんをよろしくね」
『は、はいっ！』
「もちろんです！」
遠ざかっていく英智の背中を見て、Aはへなへなとその場に座り込む。
これが推しを目の前にした限界オタクの反応である。
『ううぅ〜……今日も変わらず美しかった……ねぇあんず先輩、私変なこと口走ってませんでした？！』
「ホッシーようやく自分が変だって気づいたの？？」
「その自覚はもう十年ぐらい前にもつべきだったよな〜」
『スバルさんと真緒さんには言ってないです！先輩〜！』
あんずは真っ赤な顔のまま縋ってくる、自分より少し背の高い後輩の頭を優しく撫でる。
夢ノ咲内ではまあまあ知られていることだが、あんずは年下が好きだ。
少し(？)ブラコンの気もあるので恐らくそれの影響が大きいのだろう。
そんなわけであんず的には高身長のAも庇護対象なのだ。どうしても彼女に対しては甘くなりがちだった。
『うわーん、先輩だけが優しい！というか私、今も昔も変じゃないですから！小さい頃の記憶ないけど！』
「なんでその言葉が信じてもらえると思ったのか逆に気になってくるね」
『ま、真さんまで……！？』
普段自分と同じ“いじられる側”の真にまで手のひらを返され、Aは頬を膨らませる。
『いやきっといるはずです！幼少期の私を知ってる人が！』
「ふーん、いないフラグ？」
『いるはずです！！』
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紅鮭@くじら(プロフ) - 塩おにぎりさん» わ〜い！まじですか女の好みが合いますね！！！文字制限かかるほどの感想本っ当嬉しいです( ･ ･̥ )♡今月中には続編に移行する予定なのでそちらもよろしくお願いします！！ (2022年8月21日 19時) (
レス) id: f1236c4d6f (このIDを非表示/違反報告)
塩おにぎり - あ〜、好きだぁ！敬人ぉ！英智ぃ！星見ちゃあん！！ってなりましました。星見ちゃん可愛い。あぁいう性格の子大好物です。ハラハラドキドキニヤニヤしながら見てます。文章もすごく好きです！更新頑張ってください！まだまだ言いたいことあるのに文字数が…… (2022年8月21日 15時) (レス) @page48 id: 783bc2bad6 (このIDを非表示/違反報告)
紅鮭@くじら(プロフ) - 瑞花さん» 物書きとしてこれ以上ないほど嬉しいコメントありがとうございます！！なんかもうこっちが泣きそうです(；；)瑞花さんの期待に応えられるよう頑張ります！！ (2022年8月13日 10時) (レス) @page38 id: f1236c4d6f (このIDを非表示/違反報告)
瑞花 - うわあああなんか辛い…2人とも（あんずと夢主）辛いんですが…涙なしに見れないんですが……えぇ、ちょ、…ええええ（動揺）これからいい方向に進んでいくことを願う…ううううう更新頑張ってくださいっ…！！（涙ボロボロ） (2022年8月13日 0時) (レス) @page38 id: ffe19b4490 (このIDを非表示/違反報告)
紅鮭@くじら(プロフ) - 結さん» マヨさんはどうしても夢主とエンカさせたかったから出しましたwマヨさんいいですよねわかります……！嬉しいコメントありがとうございます！！ (2022年7月20日 22時) (レス) id: f1236c4d6f (このIDを非表示/違反報告)
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