夢への階段【2】 (ページ7)

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ひ｢やっぱりAちゃんってすごいな｣

ｽﾀｯﾌ｢次ひなちゃん｣

ひ｢はーい！いってきます｣

｢いってらっしゃい｣

ちょっとだけエゴサしたなんて嘘
本当はめちゃくちゃエゴサした
昔からエゴサ癖があったけど、それは抜けてなかったみたい

Twitterで検索したら
もちろん応援してくださる方のコメントが沢山で
本当に嬉しかったけど、そこに埋もれる所謂アンチコメント

ありがたいことに番組開始前から1位をいただいてるからか
アンチコメントも他の練習生より多い気がした

普段だったら何にも感じないだろうけど
オーディション期間中なだけに気になってしまう

そのコメントに対して反論してくれたりハッシュタグとかも
作ってくれたりしてる方がいて嬉しい反面
私なんかのために時間と精神を削らないでって思っちゃう

｢誰も傷つかない世界ってどこにあるんだろ｣

他に練習生はいないし、スタッフさん達も忙しく
動いていて、私の言葉は宙に消えていく

誰かが残れば誰かが脱落する

そんな世界に飛び込んでしまった以上
誰も傷つかないなんてほぼ不可能だ

だったらせめて、私の大切な人達だけでも傷つかないで欲しい

ってなにセンチメンタルな気持ちになってんだろ

いつもの明るいAはどこに行った！

女の子の日だからって狼狽えるな！
ってかいくら不順だからってこの期間に被ることなくない?!

ｽﾀｯﾌ｢じゃあ最後Aちゃん｣

｢はい｣

ｽﾀｯﾌ｢何か顔白いけど、大丈夫？｣

｢あ、はい大丈夫です！｣

ざわついた心を落ち着かせ、
封筒を開いて指定された部屋に向かう

私以外の人がもう既に決定してるからか
どの部屋もわちゃわちゃと騒がしい

そっと部屋の前に立ち、耳を澄ませる

うっすら話し声は聞こえるけど
誰がいるのかまでは分からなかった

ｺﾝｺﾝｯ

｢失礼します｣

ドアを少しだけ開けて中を覗く

秀｢A！｣

めちゃくちゃ目の前に秀太が出現したと思ったら
急にガヤガヤしだした

?｢Aちゃん！｣

｢え、琉璃ちゃん！｣

藤村琉璃ちゃん
実はこのオーディションの女子練習生で唯一の同い年
ちなみにいつも一緒にいるメンバーが違いすぎて
話すのはこれで3回目くらい

琉｢Aちゃんがいるなら、私はどうせ移動だね｣

｢琉璃ちゃんこの曲に凄く合ってるから私も負けられないな｣

美人でお姉さん的存在だけど、時々正直すぎるな
って感じることがあったりなかったり(Byひな)

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