四天宝寺のお約束part2

process91.大航海時代 ページ42

「ユウジ君が休部ゥ！？」

ぶしゃあという音と共に私は手に持っていた牛乳パックを握り潰した。

あ、やべ。
牛乳くさっ


瞑想(迷走？)しているのか小春ちゃんの服で濡れた手を拭いても気がつかない。


「…何かAちゃん牛乳臭いんやけど」

「気のせいだ」

「いやでも」

「気のせいだ」



＊


「一週間くらいまえから急に様子がおかしくなって…お笑いライブ行くのも用事あるからって断られてねぇ…」


あの小春ちゃん大好きホーモーが？
世も末だねぇ。


「もしかしてアタシがイケメンクンばっかりロックオーン！！してるから焼きもちやいて…」


「いやそれはナイ。」


そんなのいつものことだし。


それよりも


「休部ってどうして？」


「今日、蔵りんから聞いたのよ。ユウくんが『海賊王にオレはなる！』って。」


「大航海時代か！」

何故！？今になって麦わら被るんか？
遅いよ、財前君に鼻で笑われるだけだから！


「本当にそんなこと言ってたの？」

「ん〜蔵りんが監督から聞いたーって」

「よしあとで監督殴りに行こう！」

駄目だ！あんな駄目な大人の言葉信用したら！
あの人の言うことは八割方嘘だから！



＊

「大航海時代…あっ」

「え？」


「そういえば…今週巻頭カラーやないの！イッヤーンあとで買いにいこーっと」


「もう帰れよアンタ」

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