process76.心の扉 ページ27
部活終了後。
皆、心の思いに時間を過ごしていたのだが、その中でも綺麗に掃除された部室で制服に着替えていたのが白石であった。
「ユウジがロッカーの中にCDあるっちゅうから取りにきてんけど、鍵かかってるやんか」
「いつの間に鍵なんか着けてたんや、アイツ」
謙也がガチャガチャと鍵を弄ってみるも解除される様子もない。
「試しに
「ウッソーそない簡単に開くはず」
ガチャッ
「…開いたわ」
「防犯する気ないやろアイツ」
「アピールちゃいます?」
「?」
着替え終わり、携帯を弄っていた財前が口を挟んだ。
「"オレのハートのロックを開けられるのはお前だけや、小春"そういうことッスわ」
「なにそれコワイ小春への偏愛もコワイけどそのユウジの心境が手に取るように理解できる財前コワイお前コワイ」
「あれだけ分かりやすい人も珍しいんとちゃいますか」
いつだってユウジの頭の中は小春一色なのだから
「っちゅーてもこれじゃ防犯の意味が…ん?」
「どないした謙也」
「これよく見たらパスワード入れて解除するのと鍵穴に鍵さして解除するタイプ併用やん」
「あ、ほんまや」
小さな南京錠にはパスワード用の小さな数字と、底には鍵をさす鍵穴がついていた。
「あ…あいつはあいつで意外にちゃんと防犯対策してんねんな」
意外、と言いたげな表情で謙也は呟いた。
「お?…あー!何してんお前ら人のロッカー勝手に開けて」
「うわ帰ってきた」
ダダダッと部室に駆け込んで来たユウジが勢いよくバンッとロッカーを締める。
「…何も盗ってへんやろな?」
「そないな顔せんでも誰も盗らんわ」
安心せぇ、と白石が苦笑する。
「それにしてもお前、意外ときっちりしてんねんな。見直したで」
「なんのことやねん」
「お前だけやで?南京錠なんか付けて防犯対策してんのは」
「当たり前や!オレの大事な小春グッズを誰かに盗られてたまるかぁ!…あそういえば鍵見てへん?」
「鍵?」
「せや。これパスワードと鍵とどっちでもいけるヤツやねんけど鍵が無くなってん」
「あぁ、だからパスワードだけで開いたんか。いや見てないわ鍵」
「さよか。まぁパスワードだけでも使えんねんけど…ってどないした白石、財前」
いきなり押し黙った二人。
「…部長、鍵って…」
「あぁ。多分…な。一応黙っとこか」
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皆を騙す詐欺(ぺてん)師 - めっちゃおもろい(*≧∀≦*)(´∇`) (2018年1月23日 16時) (レス) id: 237e1b1da0 (このIDを非表示/違反報告)
皆を騙す詐欺(ぺてん)師 - 本気と書いてマジと読む。ですね( ☆∀☆)www (2018年1月23日 16時) (レス) id: 237e1b1da0 (このIDを非表示/違反報告)
クルエル(プロフ) - ゆうさん» あ〜、だんだんとねwwww (2014年8月7日 23時) (携帯から) (レス) id: 3cb9714877 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - クルエルさん» クライマックスで、だけどww最初はギャグだわww (2014年8月7日 22時) (レス) id: 5b35e72707 (このIDを非表示/違反報告)
クルエル(プロフ) - ゆうさん» マジか!ドンと来い!!← (2014年8月7日 22時) (携帯から) (レス) id: 3cb9714877 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆう | 作成日時:2014年8月6日 23時