四天宝寺のお約束part2 (ページ24)

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process73.お手軽料理教室【カレーライス篇】ページ24

ちゃららっちゃちゃちゃん♪

『はいはい～どうもどうも～浪速のスピードスターこと忍足謙也と』

『生まれは関東浪速の殺戮料理人(クッキング・キラー)３年悠木Aです』

白石は卵焼きを噴き出した。

『はいはーいやって参りましたこの番組《お手軽☆料理教室》やで～！ちなみに今日が第1回目
の放送やで。これからも耳かっぽじって聞き逃さんようにせぇよ』

『いや～まさか校内放送で料理教室やるなんて夢にも思わなかったよ。取り敢えず良かったねこれ放送で』

『なんで？』

『だって多少食材切るのが雑でも、完成品が大失敗したって放送だから見れないし～』

『……………………』

『……………………』

『はいはーいサクサク行きましょー』

「今の空気何！？」

何とも言えない二人の放送に白石は突っ込むも相手は放送。彼の声が届く筈も無く。
というか本当に作るのだろうか。
料理教室…ってまさか放送室で？

『それではそれではー今日のメニューはなんとなんと皆大好き《カレーライス》です』

『おおーめっちゃ定番やな。初めてやしこれくらいが丁度ええんちゃう？

『まずは材料を用意します。玉ねぎじゃがいもニンジンお肉そしてカレールー。』

『野菜切るならオレに任せとけ！うらららら見ろこの華麗の包丁さばきを！』

『だから見えないんだって。はーい次は小さく切った野菜を軽く炒めます。』

『炒めんのもオレに任せとけ！うおおおお見ろこの華麗なフライパンさば…熱ぅ玉ねぎ目に入っ熱つつつ！』

『だから見えねーよ。炒めた野菜を鍋に入れ切ったお肉、水、カレールーを入れて煮込みまーす』

『か…かき混ぜんのもオレに任せ…』

『ほんとはもっと煮込まなきゃだけど時間無いので完成！』

「早っ！出来んの早っ！」

『…とか白石部長言ってそう』

『なんで知ってんねん恐っ！」
教室のどこかに盗聴器でも仕掛けてあるのか。

『お皿に盛り付けようまずはご飯を…ってご飯は』

『…あ』

『……………………』

『…………忘れてた』

『何やってんだよオメーは！ご飯無かったらカレーライスだけどカレーライスじゃ無い何かじゃん！』

『…ご…ごめ…』

『…もういいよ。さっお皿に盛り付けたし食べよ…ってスプーンは』

『…あ』

『スプーンも忘れてたんかい！どうやって食べんの！』

『ほら、インド人素手で食べるやんか…』

『なんでそこだけ本格的！？だから…』

ぶちっ

突然放送が切れた。

「…昼飯食べよ」