隣 .132 ページ38
人気の少ないところに連れてかれると、
離れてしまった手が寂しくなる。
ふーっと大きく深呼吸をした紫耀が
しっかりと私と向き合って真剣な眼差しになるから
こっちまで緊張してきた。
紫「 俺が、プロの選手として成功したら
結婚してください 」
初めてのプロポーズ、
大好きな人からのプロポーズ、
なんとなく幸せなんだろうと思っていたそれは、
涙が出るほどに感動した。
『 私でよければ、お願いします 』
よく見る恋愛バラエティーの演出のように
どちらからともなく抱き合う。
紫「 ありがとう、
あとさ、俺のお願いもう一つ聞いてくれる？ 」
『 ん、何？ 』
紫耀の顔を見上げると、
幸せなはずなのに、どこか暗い表情。
そして、次に紫耀が発した言葉は。
紫「 もし、それまでにいい人が現れたら
Aはその人と結婚してほしい 」
あくまでも私のことを縛ろうとはしない、
紫耀の優しさに、切なさを感じる。
紫耀はどこまで私を惚れさせたら
気が済むんだろう。
『 やだ 』
紫「 ちょ、何でだよ 」
『 だって、紫耀以外の人なんて
絶対好きになんないもん 』
紫「 うん、知ってる 」
『 ちょ、そこ謙遜するとこでしょ！ 』
相変わらずな紫耀にこっちが照れてしまって、
そんな私に紫耀が笑う。好きだ。
紫「 でもさ、もしもの時。
万が一、Aに他に好きな人が出来た時、
俺のことで悩んでほしくないからさ。 」
まだ高校生だった私たちは、
責任ある『結婚』には向き合いきれなかった。
でも、それでも今だけは
2人を繋ぎ止める何かが欲しかったのかもしれない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 988人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「平野紫耀」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
タイリ - やっぱり、自分に自信を持つって大事なんだなぁ〜と、思いました。 好きな人が離れていくようで怖いけど自信を持って自分のところに戻って来るまで待っていてほしいと思いました (2018年10月16日 20時) (
レス) id: f232c3d28b (このIDを非表示/違反報告)
mii（みぃ）(プロフ) - タイリさん» 素敵な感想ありがとうございます（ ; ; ）切ない中のキュンキュンを大切にしてるのでそういう風に感じていただけて嬉しいです！！ (2018年9月9日 14時) (レス) id: 98fec86812 (このIDを非表示/違反報告)
タイリ - 初めまして、タイリです。この作品は 貴方には私しかいなくて、私にもあなたしかいない。 少し複雑だけど、お互いを思う気持ちがどこか切なくて甘酸っぱいところが、とても面白くていいと思います。 (2018年9月9日 10時) (レス) id: f232c3d28b (このIDを非表示/違反報告)
mii（みぃ）(プロフ) - クロミさん» 全然適当でいいと思います！（最低なアドバイス）ありがとうございます！頑張ります！ (2018年8月16日 1時) (レス) id: 98fec86812 (このIDを非表示/違反報告)
クロミ(プロフ) - はい！そうです！やっぱりテキトーでいいですよね！ありがとうございます(ﾉ≧▽≦)ﾉこれからも頑張ってくださいね！ (2018年8月15日 16時) (レス) id: 968315edd8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：mii（みぃ） | 作成日時：2018年8月2日 13時
