隣の君は。

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『 これ食べたかった？ 』




ふるふると首を横に振る平野くんだけど

食べたさが表情に滲み出てるから
思わず笑ってしまった。





『 いいよ、半分こしよ？ 』


紫「 いいの！？ 」


『 うん 笑 』



目を輝かせながら
「 Aちゃん好き！ 」と笑う平野くん。

まるで幼稚園児みたいに単純で、素直で。





廉「 やっぱり食べたかったんかい 」


永瀬に突っ込まれて
恥ずかしそうに頭をかいていた。





『 どーぞ 』


紫「 え、先食べていいの？ 」


『 いいよ 』



私が差し出したクレープに
そのままかじりつくから、、





海「 アーンなんて、カップルみたいだね 」


『 ちがっ、そんなんじゃ… 』


紫「 あ、ごめん… 自分で食べるな 」




海人くんにいじられて
平野くんは恥ずかしそうに
私からクレープを受け取った。


ふいにぶつかる手が熱くて、

この緊張感が伝わらないかな、って
また心臓がドキドキした。





ほんとに今日の永瀬と海人くんは厄介だ。

ご飯の後も。






廉「 みんなでジェットコースター乗ろや！ 」


なんかニヤニヤしてるな、と思ったけど
私たちが乗る番になったら、案の定。




廉「 優太〜 隣座ろ！ 」


優「 お、おう！ 」


海「 じゃあ俺玄樹くんと乗る〜 」


玄「 いいよ！ 」



そしてもちろん、
神宮寺カップルは一緒に乗るわけで。





紫「 じ、じゃあAちゃん、
俺の隣でいいですか？ 」


『 い、いいよ // 』



ぎこちなく隣に座る私に
分かりやすくニヤける海人くんと永瀬の2人。




全然乗り物に集中出来ないのは、
急に手を握ってきた平野くんのせい？

急降下するジェットコースターも、
今日は全然スリルを感じなかった。

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