隣の君は。

隣 .3 ページ3

それから、

平野くんとは隣の席ということもあって
それなりに仲良くなった。


ついでに岸も、
いっつも平野くんに構いにくるから
必然的に私の周りには
いつも2人がいた。


落胆していた2年生も
2人のおかげでなかなか悪くないかも、

なんて思っていた4月の終わり頃。



紫「 ねえねえ、Aちゃんって
部活とか入んないの？ 」


『 うん、私は特に… 』


優「 え！じゃあ男バスのマネやってよ！ 」


平野くんと話してたっていうのに
食い気味で入り込んでくる岸。



平野くんと岸はバスケ部に所属していて

いつも マネージャーが使えない、
と愚痴をこぼしていた。


バスケ部には、
平野くんともう1人イケメンがいるらしくて
女の子達はみんなそれ目当てで
バスケ部のマネージャーをやりたがる。

だから、人数はそれなりに多いはずだけど。




優「 ほんとに見てるだけなの、
裏仕事とか全然やんねぇし 」


と、また愚痴をこぼし始めた。




『 ん〜でも、
私バスケのこととか何も知らないし… 』


優「 それは俺が教えるから！
な！いいだろ？お願い！ 」


そう言って私の両手を掴みながら
仔犬のように懇願してくる岸。

その横で平野くんも
お願い〜 なんてふわふわしてる、から。


私は、思わず、




『 いいよ 』


承諾してしまった。

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