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「あ、おった」
数年ぶり、やった。
久しぶりに流星に話しかけられたのは高校入試の試験教室。話しかけられた、というより彼が私を探しにきたというほうが正しい。
わざわざ探してきてくれたわりに
昔と変わらない気だるそうな感じで
手にもったチョコレート菓子を私の机におく。
「え…っと…」
「ん？あ、嫌い？」
「いや…」
どう考えても疑問に思うのはそこやない。
中学の間、ずっと話していなかった。
それやのに何の前触れもなく、
ナチュラルに、こんな大事な日に、
彼は私の世界に再び入り込んできた。
「朝聞いてん。同じとこ受けとるって。」
「はぁ…」
「大丈夫やで」
「何が」
「や、A頭ええから、受かるで」
日本語能力は相変わらずの模様。
「そりゃまあ、流星よりは…」
思わず本音が口を出たところで軽く頭をはたかれた。
「いった」
「ふふっ。リラックスしいや。」
それだけ言うとひらりと立ち去った。
お菓子の包みを開けると甘い香りがする。
ガチガチに緊張していた心がとけて
なんだか合格できそうな気がした。
そんなちょっとしたヒーローは私の幼馴染。
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らび(プロフ) - ひかるさん» コメントありがとうございます。とっても励みになりました！頑張ります！ (2018年6月3日 20時) (
レス) id: 69089f919b (このIDを非表示/違反報告)
ひかる(プロフ) - お話楽しみにしてます！更新嬉しいです。頑張ってください！ (2018年6月3日 17時) (レス) id: 211b81a809 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らび | 作成日時：2018年5月3日 0時
