Prisonerworld【小説】 (ページ47)

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何故【守】【夕凪蝶葉】ページ47

……暇だ。

仕事がない。否、仕事を大体の人がしていて私に全然回って来ないのだ。
何があった…？いつもならそんなことはあり得ない。あの瑠架さんでさえもたいして寝ずに作業をしている…？

…これは夢なのか？

「…瑠架さん、手伝いますよ？」

「ん？ああ、蝶ちゃんは休んでな。」

…！？
他の数人に聞いても同じ対応。
本当に何があった？仕事は苦では無いし、寧ろ暇潰しになる。だから他の人がやりたがらない分を取ってまでやっているのに…急にそれが無くなるとかなりの違和感がある。

………散歩にでも行こうかな。

そう思い外に出ると、外で会ったのは思いがけない人。“コウモリ”だった。

ばったり出くわすとは思わなかった。とは言え二人とも丸腰の様で、気まずい空気が漂う。

高瀬四音、だっけ。
相手の司令部隊を攻撃したときぶりだ。

「………えっと…」

先に口を開いたのはあちら側だった。

「……副隊長さん、ですよね？」

「…えと、あ、はい。」

…………会話が終わってしまう。どうしよう、どうしよう…！？

動揺しながらも彼の首もとの傷が視界にに入る。あの時の傷だ。

「…高瀬、さん。ですよね、…この前は、ごめんなさい。…」

もごもごしながらになるが謝罪を述べる。

「…あ、大丈夫。」

「……改めまして、夕凪蝶葉と申します、よろしくお願いします………？」

おぼつかない。