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「え、いいの!?」
「ダメなら提案しないって」
照くんが言うから本当なんだな、皆の気持ちが嬉しくて自然と笑顔になる。
「ただ、一つ条件がある」
「何?」
Aと2人きりでゆっくり過ごせるなら何でも言う事聞くよ!
「そのだな…」
ちょっと言葉を選んでいる照くんを見ていたらめめが横から口を挟んで来た。
「Aさん襲うなよ」
「めめ〜照兄がオブラートに包もうとしたのを取り上げて直球で投げるなや」
隣に座るめめにチョップをする康二くん。
…て言うか襲うなって…。
めめの言葉の意味を理解して頬が赤くなるのを感じた。
「ラウールを信じてるけどさ、一応ね。ママちゃん恋愛初心者っぽいし?」
「余り性急に迫って嫌われないよう気をつけろよ」
「な、何もしない!」
「キスはするだろ?」
「それは…する」
「何かするんやん」
てか注意からの漫才の流れが完璧過ぎない?
お陰で絶対忘れないとは思うけど。
そんな感じでアドバイスなのか注意なのかってな感じの話をしていたら、急にドアが開いて4人が顔を覗かせた。
「こっちは準備OKだよ〜」
そう言いながら佐久間くんが俺の腕を引いて車から降ろすと空いた場所に座った。
「ラウール、紳士の心を忘れないように」
肩を軽くポンと叩いてそう言うと舘さんも車に乗り込む。
「楽しみにしてろよ」
ニヤリと笑いながらしょっぴーも後に続く。
「2人の時間を楽しんで」
阿部ちゃんは優しく微笑み掛けて来てから車に乗りドアを閉めた。
「明日の昼迎えに来るから」
照くんはそう言い残すと車を発進させて駐車場から出て行った。
俺はそれを見送ると少し緊張しながら部屋に帰る為にエレベーターへと向かった。
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作者名:氷那 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/HAK/
作成日時:2022年6月9日 3時