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「真都はズルい、私がその顔に弱いの知ってるくせに」
「え〜どんな顔?」
ちょっと意地悪く笑えばAは拗ねたような表情を浮かべる。
年上だけどこういう表情するとちょっと幼く見えて可愛いからついからかっちゃいたくなるんだよね。
好きな子程イジメたくなるって奴かな?
そんな事を考えてたらAは俺の鼻を摘んで来た。
「お姉さんをからかうんじゃないの」
「からかってるのは彼女」
身体を起こしてAを後ろから抱き締めるように抱え込む。
「いい加減自覚してよ」
耳元で低めの声で囁けば一瞬で耳まで真っ赤になる。
「自覚してるから、囁くのは許して…」
佐久間くんからのアドバイスで、Aは声フェチらしいから囁けば効果的だよと言われたけど効果的所じゃなくて抜群なんじゃないかな。
ただ、顔を真っ赤に染めて潤んだ目で見上げてくるのヤバいからこれは諸刃の剣かもしれない。
「A可愛い」
取り敢えず可愛いから頬にキスしちゃった。
照れるAと仲直り?をして抱え込んだ体勢のままお喋りをする。
「そういえばAってあんまりアクセ着けてないね」
「仕事の邪魔だから滅多に着けないなぁ」
考えてみたら、Aに何もプレゼントした事がないから付き合う記念にお揃いのアクセとかあげたいなと思ったんだけど。
…ふっかさんだけマイトをプレゼントしてるのズルいし。
そう思ってさり気なくリサーチするけど。
「ネックレスは?」
「掃除中に引っかかったりするからしない」
「ブレスレット」
「ご飯作る時に不衛生だから」
俺の問い掛けは悉く却下されてちょっと落ち込みそうになる。
仕事の邪魔にならないアクセ…少し考えて俺はある物を思い出してAにお願いをした。
「ねぇ、お願いがあるんだけど…」
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作者名:氷那 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/HAK/
作成日時:2022年6月9日 3時