恋人はママちゃん２【白】 (ページ23)

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話し合いが終わり、雑談に入る頃にはラウールは時々顔を擦り寄せてきたり、私の髪を弄ったりして来て…その一々の行動にドキドキが止まらない。

恋愛初心者なんだから少しは手加減して欲しい。

でも本当に漫画の世界から出てきた凛々しい王子様みたいな顔してるのに、時々凄く子供っぽい顔もするし不思議な魅力のある子だなぁ。

話をしながらもそんな事を考えてたせいか無意識に頬をツンツンとしてたみたいで急に指をぱくっと食べられた。

「わっ」

慌てて手を引けばラウールは悪戯が成功したとばかりに笑う。

「そんな事すると、誘われてる気分になるよ？」

そう言いながらラウールは私の唇に人差し指を添える。

「さっきの続き、したいな」

急に色気を含んだ眼差しになると私に当てていた人差し指を自分の唇に当てながら妖艶に微笑んだ。

…この子本当に年下!?サバ読んでない!?

「A…」

熱の籠った声で耳元で囁かないでください、背中がゾクッとするんですけど。

「…俺とするの嫌？」

嫌じゃない事分かってて聞いてくるのはズルいと思う。

「…初めてだから…御手柔らかにお願いします」

恥ずかしいけどしたくない訳ではないから俯きそうになりながら呟けばラウールの指が私の顎を掬い上を向かされる。

「A、大好き」

「私も、真都が好き」

ゆっくりとラウールの綺麗で真剣な顔が近付いてきたから、そっと目を閉じるとほぼ同時に唇に柔らかな感触を感じた。

触れるだけの口付けが終わった…と思ってたらそのまま頬や額にもキスされる。

「ちょ、ちょっと待って」

ラウールの顔を押さえれば不満げな視線を向けてくる。

「何？」

「キスしすぎだから」

「口には１回しかしてないよ？」

まだ、と付け足す辺り小悪魔ですね。

「…実はキス魔？」

「ん〜かもしれない、A限定で」

無邪気なようで妖艶に笑うラウールは小悪魔改め堕天使です。

「Aにキスするといつも以上に幸せな気分になるから」

ラウールだってめめくんの事言えないよ、完全に私を堕としてる。

「私も、幸せだよ」

精一杯の気持ちを込めて微笑めば、ラウールも幸せそうに笑った。