恋人はママちゃん２【白】 (ページ16)

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「照れ屋と言うか…彼氏が居た事ないからどういった対応が正しいのか分からなくて」

私の言葉に何故か部屋の空気が固まった気がした。

え？私また何か変な事言った？

キョロキョロと見回せば皆驚愕の眼差しを私に向けていた。

「えっと…」

「ママちゃん、今まで彼氏居なかったん？」

恐る恐る聞いてくる康二くんに私は苦笑いを浮かべる。

「オタク拗らせてたし、出会いたいとも思わなかったから」

「つまりラウールが初彼氏」

「はい」

「ふふっ、嬉しいな」

舘さんの言葉に頷けばラウールは満面の笑みを浮かべる。

「照、これヤバくない？」

「色々とヤバい気がする」

ふっかさんと照さんは小声で何か話してるし、片や驚きを隠せない翔太さんを阿部ちゃんが宥めていた。

「パニック、パニック」

「いや、それAさんに失礼だから落ち着こう」

「ラウール教育し直す？」

「お前はするなよ？」

首を傾げながら呟くめめくんに間髪入れずにツッコむさっくん。

私が招いた状況とは言えカオスだなぁ。

「と、取り敢えず人前で抱き着いたりするとかの過度のスキンシップは無しの方向で」

「え〜恋人同士なんだから良くない？」

「周りの人の気持ちも考えなさい。…私も見られたら恥ずかしいの」

ちょっとだけ上目遣いでそう伝えたらラウールが慌てて私の顔を隠すように抱き締めてきた。

「その顔ヤバい、皆に見せたくないから我慢する！」

えっと、結果オーライ？

「Aさんも結構あざとくない？」

「阿部ちゃんに言われたらおしまいな気がする」

ラウールの腕の中から顔を出してツッコんだら皆が爆笑してくれた。

「ちょっと心配だけど、ママちゃんがしっかり手綱握ってくれそうだから大丈夫だね」

「ラウールで困ったらちゃんと相談しろよ」

「はい」

ふっかさんや照さんの言葉に頷いたら、ラウールがちょっと拗ねてた。

「俺困らせないよ？」

「いや、さっきから抱き締めて困らせてるやん」

康二くんのツッコミにラウールは慌てて手を離すと万歳みたいなポーズを取ってた。

それを見てまた皆が笑って、何とか雰囲気は戻りその後も楽しいパーティ？は続いたのだった。