Snow Man小説（sub）【白紫・黒紫・赤青 etc】 (ページ23)

今日:4 hit、昨日:98 hit、合計:73,103 hit

ーページ23

「手を出されそうな場合は、どうしたらいい？」

「はい？」

深澤の質問の意図は分かるものの一瞬意味が理解出来ず聞き返す阿部に深澤が更に説明を続ける。

「付き合い始めはまあ、どちらかと言えば俺がリードしてたんだけど最近それが逆転しつつあると言うか…」

深澤は視線を彷徨わせ、言いづらそうに言葉を続ける。

「その…２人きりの時の目が獲物を狙う肉食獣のソレみたいな時がたまにあると言うか…」

ゴニョゴニョ言う深澤に阿部は疑いの眼差しを向ける。

「ふっかの勘違いじゃなくて？」

「勘違いならいいんだけどねぇ…」

深く溜息をつきながら言う深澤は真剣に悩んでいるように見えた。

「今はまだ男らしく迫って来てるから何とか躱せてるけどさぁ…」

深澤は一旦言葉を切ると眉を下げて２人を見つめた。

「可愛くおねだりされたら拒める自信ないわ」

両手で顔を覆いながら言う深澤に宮舘と阿部は困ったような視線を向ける。

付き合う前からとにかく深澤はラウールに甘く、可愛く甘えられると断る事はほぼ無かった。

それは恋人になってからも変わらず、寧ろ加速して時々岩本に叱られるレベルである。

「確かにラウールに甘えられたらふっかはそのまま流されそうだよね」

「今更ふっかが甘えるラウを拒否するとか、真夏に雪が降る位無いよね」

宮舘の言葉に阿部も頷く。

「照とめめに注意して貰えばラウールも話聞くんじゃね？」

聞いていない振りでしっかり聞いていた渡辺がリーダー兼パパな岩本とラウールが兄のように慕う目黒に注意を促すように頼めばいいのではないかと提案し、皆もそれに同意した。

「仕方ないな、２人の為に照と目黒に伝えてあげるよ」

「ありがと、舘さん」

自分では言い辛いだろうと気遣う宮舘の言葉に深澤が安心したような表情を浮かべる。

「俺もラウールに話すよ。でもふっかも少しは耐えないと、ラウールの為にもならないからね」

「…はい」

味方をしつつもしっかり深澤に釘を刺すのを忘れない阿部だった。