ー ページ47
「図々しい、１回付き合ったので味しめたね」
「付き合った私も悪かった」
苦虫を噛み潰したような顔をする佐久來に私も過去の行いを反省する。
「ま、帰りに辰美連れてけるなら連れてけって感じ？それまでは私が防御壁張ってあげる」
ニヤリと笑いながら何かのポーズを取る佐久來に私は苦笑いするしか無かった。
放課後、下駄箱に向かえば昼間の子が待ち構えていた。
「さ、行こ行こ」
「断ったよね？」
「いいじゃん、イケメンいるのよ」
私を連れてけないようにしがみついてる佐久來が睨んでるけどお構いなし。
靴を履いたら逃げられないようにする為か手を掴まれてしまった。
ま、校門までの辛抱かな。
片手に佐久來、もう片手を昼間の子に掴まれて私は捕まった宇宙人かってな状況で校門に向かう。
すると校門の所に女子に混ざって頭１つ高い影が２つ見えた。
イケメン２人が立ってる姿は絵になるなぁ、周りの女子もチラチラ見てるし。
その内の1人を認めて佐久來が私の手を離し駆け寄って行った。
「亮平くん！」
「佐久來」
飛びつく佐久來を阿部ちゃんが抱き止める。
おい、防御壁はどうした。
佐久來が手を離したのをこれ幸いに昼間の子が腕を絡めて引っ張って行こうとする。
それをもう1人の影が遮る。
「え？」
昼間の子が見上げれば、照が冷めた目で見下ろしていた。
「辰美をどこ連れてく気？」
「どこって合コ…」
「断ったけど無理矢理連行されてるトコ」
被せるように行かないとアピールすれば、照はじとーっとした拗ねた目を向けてくる。
ヤキモチでそう言う顔するの分かってるけどさ、信じられてない感じあるからちょっと意地悪したくなる。
「大好きな照がいるのに合コンなんて行く訳ないでしょ？」
上目遣いにそう言えば照は顔を赤く染める。
「信じてくれないの？」
続けてちょっと悲しそうな顔をすれば照は慌てて私を抱き締めてきた。
「信じない訳ないだろ、心配はするけど」
んふふ、作戦成功。
昼間の子から離れられたし照が私のだって周りで見てた子にもアピール出来たし満足だね。
「そう言う訳だから、今後は誘わないでね」
照の腕の中から顔を覗かせてそう言ってから、４人で校門を後にした。
ー→←想い＝重い？【辰美(16)side】(リクエスト作品)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 696人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
氷那(プロフ) - 柑橘さん» 少しでも面白く思ってくださって良かったです！宜しければまた読みに来てくださると嬉しいです(^^) (2022年6月19日 3時) (
レス) id: 32e168989e (このIDを非表示/違反報告)
柑橘(プロフ) - すみません！！私の無理なお願いを聞いてもらって！でも、面白かっです！！ありがとうございます！！ (2022年6月18日 6時) (レス) id: 0e4755acad (このIDを非表示/違反報告)
氷那(プロフ) - 柑橘さん» 柑橘様、今晩はです。リクエストの誘拐の話をアップさせて頂きました。かなりご期待に添えていない可能性が高いです…私の力量不足です、すみません。 少しでもお気に召す箇所があれば幸いです。 (2022年6月18日 3時) (レス) id: 32e168989e (このIDを非表示/違反報告)
氷那(プロフ) - 柑橘さん» 柑橘様、今晩はです。 感想ありがとうございます、楽しんで頂けたようで良かったです。 私もふっかさん受け大好きなので素能町物語もサブ置き場の方でも更新して行く予定ですので、宜しければまた読みに来て頂けましたら嬉しいです！ (2022年6月16日 2時) (レス) id: 32e168989e (このIDを非表示/違反報告)
柑橘(プロフ) - 楽しく読めました！！面白かったです！私は、ふっかさん受けが好きなので、ふっかさん受けを更新してくれることを願って、更新待ってます！！ (2022年6月14日 22時) (レス) id: 0e4755acad (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：氷那 | 作成日時：2022年5月14日 4時
