『ふっか姫物語』阿部ノ翁とお康と5人の貴公子〜帝を添えて〜 (ページ8)

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🎍 ページ8

深「ふぅ…」

遊びも一段落しそれぞれが一息付く中、窓の外の月を見てふっか姫は深い溜め息をつきました。

阿「どうしたの？負け過ぎて疲れた？」

深「そこまで負けてねーわ！…じゃなくて、もうすぐ満月だなぁって」

向「満月がどないしたん？」

お康の問い掛けにふっか姫は目を伏せるとポツポツと語りだしました。

深「実は私は月の住人で、次の満月に迎えが来るんです」

向「な、なんやて!?」

お康の叫び声に寛いでいた全員の視線が集まります。

深「いやん、そんなに熱い目でみないで〜」

ふっか姫は視線を受けてクネクネと気持ち悪く身動ぎしました。

深「気持ち悪くは余計だわっ」

阿「そんなのどうでもいいから説明して！」

ナレーションにもツッコむふっか姫って大変だね。

じゃなくて、そんなにふっか姫に阿部丿翁が詰め寄ります。

深「その…内容は聞かないで欲しいんだけど、ちょっとばかしやりすぎて月の偉い方々を怒らせて追放されちゃったんだよね」

岩「追放されるって相当だろ、何したんだよ」

深「いや、まあ…ね」

照乃君の問い掛けを誤魔化しつつふっか姫は気まずそうに言葉を続けます。