恋人はママちゃん【白】 (ページ25)

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「ふっかと康二が帰ってきたんじゃない？あいつら騒がしいんだよな～」

「佐久間くんが１番うるさい」

さっくんの声にめめくんがツッコむとラウールが甲高い笑い声を上げる。

毎回思うけど何処から出てるんだろう。

「ただいま〜皆で何してたん？」

元気一杯な康二くんとその背後から大きな袋を抱えたふっかさんがリビングに入って来た。

「クイズ大会だよ、ふっかと康二はゲーセン帰り？」

阿部ちゃんが尋ねると興奮気味に康二くんが話し出した。

「いや〜新しいゲーセン行ったんやけど、UFOキャッチャーがえらい充実しててふっかさんの本領発揮やってん」

へ〜ふっかさんてUFOキャッチャーが得意なんだ。

「あれ？ママちゃん知らない？」

「はい、皆さんの情報は余り見ないようにしてて」

ネットとかで流されてる情報で皆さんに偏見とか持ちたくないし。

そう言うと皆さんはちょっと複雑な顔をした。

あ…芸能人として知られてないって結構問題だよね…。

「すみません…あ、でも最近曲は聴きますよ！」

音楽は噂とか関係ないし、最近は1人の時の家事のお供にSnow Manの曲を聞いてる事を伝えたら皆さん喜んでくれたみたいで笑ってくれた。

…でも失言だったの反省しなきゃ。

ちょっと落ち込んでいたらふっかさんが突然大声を出した。

「あ、忘れてた！」

びっくりしてふっかさんを見れば持っていた袋を私に差し出した。

「ママちゃんにお土産、絶対気に入ると思う」

「ありがとう、ございます」

袋を受け取り中身を見る。

「こ、これは…!!」

「何？」

ラウールが手元を覗き込んできたけど私は袋の中身に釘付けだった。

そこには結構な大きさのハスキー犬のぬいぐるみが入っていたのだ。

「ハスキーちゃんだ!!可愛い!!」

取り出して見るとフワフワの布地で本当の犬みたいな手触り。

「ママちゃんハスキー好きでしょ？」

「絶対喜ぶゆうてふっかさん、ささっと取ってん」

犬、特にハスキーが好きな私はついハスキー絵柄のグッズがあると買って使っている。

それに気付いてくれてわざわざぬいぐるみを取って来てくれたふっかさんの気持ちが嬉しくて、落ち込んでいたのも忘れて笑顔になる。

「ありがとうございます、ふっかさん大好き！」

思わず言った言葉に何故か部屋の雰囲気がピリッとした気がした。