恋人はママちゃん【白】 (ページ13)

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歓迎会終盤【貴女 side】ページ13

やっぱり若い男の人達ばかりだから食べるスピードも早くて。

テーブルの上のピザはほぼ食べ尽くされて、今は皆まったりとお菓子を摘んだりして雑談している。

そんな中でも少し気になる人に私は声をかける。

「渡辺さん、ちゃんとピザ食べましたか？」

「え？俺？」

既に空いた袋をゴミ箱に捨て、新しいグミに手を伸ばしていた渡辺さんがびっくりした声を上げる。

「何かさっきからお菓子ばかり召し上がってませんか？」

じとーっとした眼差しを向ければ渡辺さんはふいっと顔を背ける。

「はい、翔太の負け。これだけでも食べなよ」

宮舘さんがそう言いながらピザを１枚皿に取り渡辺さんの前に置く。

「しょっぴー少食だもんね〜」

「ラウは食い過ぎだけどな」

からかうラウールさんに素早く岩本さんのツッコミが入る。

「それにしても、さっきのAさんはお母さんみたいだったね」

渋々ピザを齧る渡辺さんの横で宮舘さんが微笑みながらそう話し掛けて来てくれた。

「そうですか？渡辺さん普段から余り召し上がってくださらないから気になって…」

体調管理とまでは行かなくとも食事は任されている以上、バランスや量は気にしている。

「少食なのに無理して食べろなんて言いませんけど最低限の食事は摂ってほしいですから」

「ホントに母親みてぇ」

ちょっと拗ねたような渡辺さんの呟きに向井さんが楽しそうに口を開く。

「良かったやんしょっぴー、佐久間ママに続いてママ増えたやん」

「やだ、Aさんママに翔太は渡さないわよ」

「佐久間ママはいらん」

それに即座に乗る佐久間さん、それにツッコむ渡辺さん。

息ピッタリだけど、トリオ漫才なのかしら？

「まあ、戯言は置いといてAさんには感謝してます」