最年長の気になる子は最年少のお姉ちゃん【紫】 (ページ17)

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Aさんが帰ってから皆も帰り支度を始め出したから、俺も着替えや荷物を纏める。

「ふっかさん」

いつの間にか隣に来ていたラウールがじっと俺を見ていた。

「どした？」

「Aちゃんと、どんな関係なんですか？」

核心を突く質問に俺は努めて何も無いような口調で答える。

「花屋の店員さんとただの常連よ？」

「本当？」

軽く眉を潜めるラウールを安心させるように軽く肩を叩く。

「実際お姉さんは俺がラウールと同じSnow Manだって知らなかったろ？」

「そうだよね、ふっかさんなら仲良くなったら話題として言ってそうだもんね」

いや、流石の俺も無闇矢鱈には言わないけどさ、取り敢えずそう言う事にしとく。

それにもう、それ以上の関係にならないと決めたしな。

Aさんがラウールのお姉さんと分かった以上、心に沸き上がり掛けていた気持ちをそのままにしとく訳にはいかない。

俺はラウールにも自分自身にも言い聞かせるように言葉を続ける。

「お前の大好きなお姉さん、取ったりしないから」

俺は出来るだけ優しくラウールに微笑みかけてから、荷物を持つと皆に声をかけてから楽屋を後にした。