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準備出来た人から姫を抱っこして話掛けて家を出ていく。
「姫ちゃん、またいつか遊びに来てよね」
照さんの大きな手で頭を撫でられて姫は嬉しそうに笑う。
「姫ちゃんと離れたくない〜」
ふっかさんがぎゅ〜っと抱き締めて頬擦りするからくすぐったいのか姫はきゃはきゃはと声を上げてる。
「ふっかさん、長い。姫ちゃん、おっきなったらまた写真撮らせてな」
ふっかさんから姫を抱き上げて、康二くんが姫の小さな小指を自分のと絡めていた。
「姫ちゃん、元気でね」
優しく微笑むめめくんに姫もにっこりと微笑み返してる。
「プリンセス、しっかりご飯を食べて健やかに育ってね」
舘さんがニコニコしている姫の手を取り優雅に笑い掛ける。
「このプニプニも触り納めか…じゃあな、姫ちゃん」
姫の頬を優しく突付きながらちょっと寂しそうに呟く翔太さん。
「姫ちゃん、お母さんに沢山絵本読んで貰いなね」
小首を傾げ微笑む阿部ちゃんに姫も真似をして小首を傾げた、あざと可愛い。
「ひ〜めちゃん！俺達の事、少しでも覚えててくれたら嬉しいな」
ぎゅっと抱き締めながら言うさっくんに応えるように姫は嬉しそうに抱き着いた。
皆が家を出て最後になったラウールが、姫を抱っこして凄く優しい眼差しを向ける。
「姫ちゃん、…またね」
何気にさっくん達に負けじと姫を可愛がってくれたラウールは色々言いたかっただろうけど、それだけ言うと私の腕に姫を戻して姫毎私を抱き締めた。
「いってらっしゃい」
「うん、行ってきます」
挨拶のキスをして、手を振るラウールを見送ると家の中が一気に静かになった。
「まぁ？」
「あ、ごめんね。姫も帰る準備しよっか」
ちょっとぼーっとしてしまった私の頬を姫がペチペチしてきて、慌てて気合いを入れ直し姫の帰り支度を始めた。
姫が帰ってから数日後の夜。
妹からメールと共に動画が送られてきた。
そこにはテレビ画面を食い入るように見る姫がいて。
メールには『最近Snow Manがお気に入りみたいでテレビに出てるの見つけると終わるまで離れない』と書かれていた。
確かにあんなに可愛がってくれた人達を忘れる訳ないよね。
姫がしっかりとしたさっくん推しスノ担になるのはまた別のお話。
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作者名：氷那 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/HAK/
作成日時：2022年11月22日 0時
