ー ページ6
突然の目黒の妖しげな雰囲気に岩本は眉を潜める。
「ふっかさんには協力して貰ってるだけです」
「協力？」
一転明るい笑顔と声色でそう言い出した目黒に岩本は首を傾げる。
「俺、どうもふっかさんがツボみたいなんすよね」
目黒の説明によれば深澤の突拍子もない行動が笑いのツボらしく、最近では深澤が真面目に話しても思い出して笑えてしまうので耐性を付ける為に協力して貰っているとの事。
それでいつもよりは仲良くしているように思えるのではないかと目黒は続けた。
無論これは二人が一緒にいる為の嘘なのだが、持ち前の演技力で目黒はスラスラと説明を進めた。
確かに以前見かけた時は目黒は笑いを堪えるかのように見えていた事を思い出し、岩本はすんなりと納得した。
「いや〜ホントふっかさんて優しいっすよね、俺の為に協力するって言ってくれたし」
「そう、だな…」
目黒の軽く煽るような言葉は向井が岩本に相談しに行った事への嫉妬なのだが、それに対し岩本は何かを考えるように小さく返事をするのみだった。
目を伏せ考え込み出した岩本を暫く見つめた目黒は手早く使った道具を片付けると席を立った。
「岩本くん、先に失礼します」
「あ…ああ」
目黒は軽く頭を下げると荷物を手にメイク室を後にした。
数m進んでから目黒は一旦立ち止まるとメイク室を振り返り、先程の岩本の様子に思いを馳せる。
そしてスマホを取り出して深澤にメールを打とうとして、手を止めた。
「…期待させる程酷い事はない、か」
そう呟くと目黒はスマホを仕舞いそのまま帰る為に歩きだしたのだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 586人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
氷那(プロフ) - ｓｍ推しさん» sm推し様、こんにちはです。 リクエスト頂きました小説を此方とは別の置き場の方に上げさせて頂きました。 お手数ではございますがその他CPの方でご覧ください。 (2022年5月31日 17時) (
レス) id: 32e168989e (このIDを非表示/違反報告)
氷那(プロフ) - ｓｍ推しさん» sm推し様、初めまして、コメント有難うございます！ このような拙い小説のファンと言って頂けてとても嬉しいです(^^) リクエストのしょっぴー寵愛ですが、メンバーとしてなのかBLとしてかで内容が変わってきますので宜しければ希望を教えて頂けますと有り難いです！ (2022年5月20日 23時) (レス) @page15 id: 32e168989e (このIDを非表示/違反報告)
ｓｍ推し - 初めまして(^^♪。リクエストしても大丈夫ですか？スノのしょっぴーがメンバーに寵愛されるお話が読みたいです！これからもファンとして陰ながら応援していますので無理なさらずに頑張って下さい(^^♪。大好きです♡ (2022年5月20日 21時) (レス) id: 944bdeebdc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：氷那 | 作成日時：2022年5月7日 22時
