Snow Man小説（Main）【黒橙・黄紫・緑桃】

ー【いわふか編】 ページ40

岩本照と深澤辰哉。



言わずと知れたラウールのパパママカップルである。

ママへの絡みはほぼ毎日の事なので割愛し、今日はパパに絡む事にしたラウールは壁際で深澤と話している岩本の背後に忍び寄る。

途中気付いた深澤に目配せしてからラウールはちょっと勢いを付けながら岩本に抱き着く。

「ん？ラウールか？」

「やっぱり押せなかった〜」

岩本は体をほぼ動かす事無く首だけ動かしてラウールを見やる。

「今日はパパの日？」

そんな２人を深澤は微笑ましく見守っていた。

「パパの日でもいい？」

「いいよ〜」

ラウールが抱き着いたまま岩本の顔の横に顔を出して尋ねるが深澤はニコニコと笑っているだけである。

「ふっかさんヤキモチ妬かないね？」

ラウールが岩本にだけ囁やけば、岩本も深澤から視線を外さず小声で答える。

「他の奴らだとちょっとは妬いてくれるけど、お前には妬いた事無いな」

「へ〜…反対だとヤキモチ凄いのにね」

岩本の答えにラウールは納得したように声を上げると岩本から離れ、今度は深澤に抱き着いた。

「やっぱりママの日にしようかな」

「お、ラウールは可愛いなぁ」

頭をコツンと当てながら言うラウールに深澤は嬉しそうに微笑む。

「…おい」

一気に機嫌が降下した岩本は深澤からラウールを引き剥がすとその腕に抱え込んだ。

「いいじゃん、たまには」

「たまじゃねーだろ」





ほぼ毎日のように繰り返される会話に深澤は岩本の腕の中で、楽しそうな表情を浮かべるのだった。

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