Princess. (ページ10)

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「さくらー！風磨くんー！最後に1枚写真撮るよ！！最っ高に忘れられないような好きなポーズして！」

ママ達にカメラをもう一度向けられた。

その時風磨くんが小さな声で私に話しかけてきた。

「……約束しようか。」

「約束？うん！する！！」

「さくら、、、、こっち向いて。」

そう言われて風磨くんの方を向くと……

チュッ

今までで1番近くに風磨くんの顔があった。

「え。」

ゆっくり唇を離されると、目の前に広がったのは怪しげに笑う風磨くんの顔。

「どう？忘れられないでしょ？」

「あ……ん……うん…」

ママ達の悲鳴を聞きながら、私は自慢げに唇をペロッと舐めた風磨くんに見惚れていた。

「ふーまくん」

「んふ、さくらは本当に可愛い。」

突然風磨くんがギュッと私を抱き締めてきたから、私も自然と抱きしめ返した。

「ふーまくん、大好き」

「俺もだよ。誰にも渡さない……俺だけのお姫様。」

風磨くんがどんなことを思っていたなんて知らずに。