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「お母さん!聞いて!!風磨くんがね!」
家について急いでリビングに行くと、珍しくおかえりも言わずにテーブルに伏せてるお母さんの姿が。
「……お母さん?」
私が呼んだ声に気づいたのかハッとしたように顔を上げ、「さくら、帰ったのね」と言って優しく笑った。
「どうしたのお母さん。なんか変だよ。」
キッチンに向かうお母さんの背中に質問を投げかける。
「……あのね。さくら。今日、お父さんが、帰ってくるの。」
「えっ?!ほんと?!」
「そう。」
「やったぁ!!!嬉しいなぁ〜!!」
久々にお父さんに会えることで嬉しい私とは対照的に、お母さんの表情は暗い。
「お母さん?なんか暗い……どうしたの?大丈夫?」
「大丈夫よ。気にしないで?
お父さん、帰ってくるの遅いから先に寝てなさいね。」
「わかった!!」
今日はお父さんも帰ってくるし嬉しいことが多いなぁ〜♪
「あのね、風磨くんが南中に行くんだって!来年からも一緒なんだよ〜!!」
「そうなの?良かったわね〜。さくら、風磨くん大好きだもんね。」
「あれ?うそ、バレてたの?絶対おばちゃんにも風磨くんにも言わないでね!!」
「はいはい、分かってるわよ〜」
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お父さんは、前まで会社の社長をしてたけど最近研究者に転職した。
元々研究が大好きだったみたいで……社長を辞めてから、招待で海外の有名な研究所に勤めているの。
何やらすごい研究をしてるらしく、ここ3年間くらい1度も会っていない。
お父さん元気かな?
早く会いたいな〜。
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作者名:麗櫻姫 | 作成日時:2024年1月29日 0時